天塩炭礦鉄道の遺構を巡る

かつて小平町の山間部の集落・達布と留萌の間に、民間鉄道の天塩炭礦鉄道が敷かれていました。
敷設の目的は、天塩炭礦で掘削した石炭を留萌に運搬する為。
開通したのは戦中の1941年で、その後炭鉱の閉鎖や旅客部門のバス転換などで、1967年に鉄道は廃止されました。

ここでは、留萌駅の次の駅である春日駅から天塩炭礦鉄道跡を巡り、各所で出会った遺構などを紹介します。

目次

線路は小平の山奥へと向かいます

天塩炭礦鉄道の線路は、留萌駅を発つと大きく右に旋回し、春日地区に向かいます。

道の奥が春日駅のあった場所です。
このお店は、さしずめ駅前商店と言う感じだったのでしょうね。

春日駅から先の、古い空中写真で見た線路跡を探していると、ありました!!
今は砂利道となっている路盤跡です。道路を横断していたんですね。

線路はこの後、現在は拡張されて「萌平トンネル」となっているトンネルを通り、今はもう跡形もなくなった桜山駅を経て天塩本郷駅へ。
天塩本郷の駅跡付近には、当時からの倉庫が残っていました。
倉庫の右手は、道路に転用された路盤跡です。

線路は本格的に山間部へと向かいます

次の駅は沖内。今はもう駅だった名残が何も残されていませんが、ここで2008年当時に撮った写真を公開。
駅舎跡には沖内総合センターが建っていましたが、近くに撤去された線路が積まれていました。

沖内総合センター(2008年)

沖内総合センター近くの住宅横に積まれた線路。
総合センター後ろから真っすぐ延びているのが、道路に転用させた路盤跡です。

既に痕跡が無くなってしまった寧楽駅を過ぎて天塩住吉駅へ。
こちらも駅の痕跡はありませんでしたが、路盤跡らしきものが微かに残されていました。
写真中央の盛り土されている部分です。

そして線路は天塩炭礦鉄道始発の達布へ

地図で見るとかなり山の中なのですが、そこに広がるのが達布の集落です。
温泉施設や郵便局、ガソリンスタンドなどがあり、これまで見たところより大きい集落。
石炭産業華やかなりし頃の街の繁栄の様子が想像できます。

達布駅の駅舎は、「てんてつバス」の達布営業所として残されていましたが、現在は更地になっています。(在りし日の写真紛失。面目ない)
駅跡の向かい側には、大きな倉庫が残っていました。

そして達布駅から先は、石炭の積み込み施設まで線路が伸びていました。
写真は小平蘂川にかかっていた橋のコンクリート橋梁です。

さぁ、いよいよ今回の天塩炭礦鉄道跡めぐりのハイライトですよ!!
今も撤去させずに残されている石炭積み込み施設「ホッパー」の遺構です。

山間部に突然現れる「異様」と言ってもいい建造物に、小平蘂湖側、達布側のどちらから走って来てもビックリしてしまいます。
この遺構も風化が進めば取り壊される運命にあるのでしょうね。

と言う訳で、今回は石炭産業繁栄期に活躍していた天塩炭礦鉄道跡を巡ってみました。

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