1日3本しか列車がやって来ない駅、JR札沼線新十津川駅を目指した旅

2015年12月、いつ廃止になってもおかしく無いとささやかれ始めたJR札沼線新十津川駅。
行きたいと思い立ったので旅をしました。

これを逃すと5時間待ち!?

前日の早朝に東京を出発してから丸1日、鈍行と夜行列車を乗り継いでたどり着いたのは札幌駅。
眠気が一気に吹き飛ぶぐらい冷たい空気に出迎えられました。

本当は売店で駅弁を手に入れたいところですが、残念ながらそんな暇はありません。次の乗り換えまであと5分。
目的地のJR札沼線新十津川駅まで行く列車は1日たった3本しか無く、札幌駅6:20発に乗って石狩当別で乗り換えないと、およそ5時間待ちぼうけになってしまいます。そのため、重い荷物を担ぎながら駅構内を急ぎ足で移動。ギリギリセーフで間に合いました。

新十津川駅に到着。出迎えてくれたのは…

終点の石狩当別で通勤型の列車から乗り換えたのは、1両編成の古びたディーゼルカー。重低音を響かせながら石狩平野を駆け抜けて行きます。

「札比内(さっぴない)」「晩生内(おそきない)」など難読駅に停車し、やがて反対方向の列車と交換する石狩月形へ。時間があったのでホームに降り立つと、味がある行き先案内板に一目ぼれ。発車時間ギリギリまで撮影してしまいました。

自分の財布のことを言っているかのような駅「於札内(おさつない)」、上なのか下なのかよくわからない「下徳富(しもとっぷ)」とユニークな名前の駅を経て、終点の新十津川に到着したのは9:28。札幌から3時間の長いようで短い旅でした。

駅に降り立つとちょっとしたサプライズが。地元の幼稚園児がサンタクロース姿でお出迎えをしてくれました。しかも、列車から降りた人1人1人にメッセージカードを配っておもてなし。「ようこそ新十津川へ」の文字とかわいい絵に心が温まりました。

新十津川からワープ!?

鉄道で新十津川駅に来た旅人はこの後どうするのか? 1日3本しか無い上り列車で札幌までとんぼ返りをする以外、手段が無いと思われるかも知れません。しかし、新十津川駅から滝川駅までワープする方法が存在します。

駅から歩いて10分ほどの所にある町役場まで行き、そこから滝川駅行きのバスに乗る、通称「滝川ワープ」と呼ばれるものです。
滝川駅まで行けば、スムーズに特急オホーツク3号に接続。深川駅で下車すれば留萌本線に乗り換えができるのです。この時は私も「滝川ワープ」をし、深川経由で留萌本線増毛駅(2016年廃止)まで行くことができました。

残念ながら・・・

残念ながら2019年11月現在、新十津川駅発着の列車は上下1本ずつになってしまいました。しかも、来年の5月7日にはJR札沼線北海道医療大学~新十津川間は廃止されます。そういう意味では、2015年の冬に行けたのは本当にラッキーでした。

今後、来年の5月が近づくに連れ、別れを惜しむ人が増えていくと思われます。もし「始発=終電」という奇妙な列車で新十津川まで行くなら、この冬がおすすめです。割と閑散としていますし、雪が積もった駅舎は心に残ることでしょう。


記事提供:日本全国を旅をしながら四季折々の風景や花と鉄道を絡めて写真を撮るのが好きさん。

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