とにかく広くて市町村の数も多い北海道にはエリア分けの仕方が多数あります。
その中の1つが行政区分である総合振興局・振興局によるエリア分けです。
今回は北海道内に14ある総合振興局、振興局の中から十勝総合振興局の基本情報や魅力を紹介していきます。

目次

十勝総合振興局エリアの基本情報

十勝総合振興局エリアの総面積は約10,832km²、人口は330,059人(2022年7月31日 住民基本台帳)となっています。
十勝総合振興局は北海道の総面積の約13%を占め、14総合振興局・振興局一の面積を誇ります。
十勝総合振興局エリアと言えば、広大な土地とはっきりとした四季の気温変化を生かした農業、そして農産物を生かしたグルメのまち。
じゃがいもや小麦、とうもろこし、豆類やてん菜といった作物や肉類に牛乳の生産が行われており、十勝総合振興局エリアの食料自給率は約1,100%とも言われています。
小麦、乳製品、小豆、砂糖の生産が盛んなことからスイーツ王国としても名を馳せており、北海道土産の代表格、愛らしい包装紙でおなじみの六花亭や昭和22年創業、北海道内でテレビCMをよく見かける柳月も十勝発のお菓子メーカーです。
農地や牧場などが織りなす十勝の風景はまさに北海道らしさが詰まった景色と言えるでしょう。

十勝総合振興局の市町村

十勝総合振興局エリアには1市、16町、2村、計19のまちがあります。
管内の19のまちと各市町村の特徴を紹介します。

十勝総合振興局管内のまち

  • 帯広市…十勝総合振興局エリア中心都市。観光、交通、行政全ての面の主要部
  • 士幌町…じゃがいも王国
  • 音更町…モール温泉が湧きだす十勝川温泉が有名
  • 上士幌町…熱気球の町として名を馳せ、バルーンフェスティバルが開催される
  • 鹿追町…町内にある然別湖は北海道内の湖の中で最も高い場所に位置する
  • 新得町…そば王国
  • 清水町…日高と十勝の境界、日勝峠(十勝側)がある
  • 芽室町…スイートコーン王国
  • 中札内村…アートスポットが点在する村
  • 更別村…農業効率化に力を入れていて農家1戸あたりの経営面積は十勝管内最大
  • 大樹町…宇宙開発で躍進する町、宇宙版シリコンバレーを目指して邁進中
  • 広尾町…ノルウェーと縁が深いサンタクロースの町
  • 幕別町…パークゴルフ発祥の町
  • 池田町…町のシンボルはワイン城。ワインと牛肉が有名
  • 豊頃町…太平洋に面し、冬には宝石のような氷、ジュエリーアイスが見られる
  • 本別町…道央と道東を結ぶ交通の要衝
  • 足寄町…公式マスコットは足をモチーフにしたキャラ。初代は一時行方不明だった
  • 陸別町…寒暖差が激しく夏は30℃超、冬は-20℃になることも。日本一寒い町
  • 浦幌町…町の約75%が森

十勝総合振興局エリアの魅力

十勝総合振興局エリアは多くの人が「北海道」と聞いてイメージする、広大な田園風景や自然の景色が濃縮されています。
観光客にとっても、移住者にとっても、この環境こそが十勝総合振興局エリア最大の魅力ではないでしょうか。

この広大な土地を生かして生産される良質な小麦、てん菜や豆類に野菜、牛乳やチーズをはじめとする乳製品、エリア内太平洋沿岸で獲れるは鮭や毛ガニなど良質な魚介類などもはやブランドともいえる「十勝産」を地元で味わえることは最大の贅沢です。
また、各市町村では各特色を生かしたお祭りや花火大会などが1年を通して開催されていたり、大自然を生かしたスキーやゴルフ、渓流釣り、カヌーやラフティングなどのアクティビティも充実していて、アウトドア派にはうってつけのエリアです。

北海道で唯一!民間による開拓の地、十勝

北海道が今の形になる基礎を作ったのは、明治時代初期から大正時代にかけて行われた開拓事業です。
この開拓事業のほとんどは政府が主導して実施されましたが、唯一、十勝エリアは「晩成社」という民間企業が中心となって開拓されました。
この晩成社を率いたのが依田勉三氏でした。

明治16年、依田氏は北海道開拓の夢を抱いて、晩成社を設立して十勝の地に入植します。
入植当初は天候不順や獣害、時にはイナゴの大群などに阻まれ、開墾や麦、小豆などの農作物の収穫がほとんどできず、生活は厳しいものでした。
その後、現在の十勝エリアに酪農のための農場、牧場、バターをはじめとする乳製品を生産する工場を開設しましたが当時はどれもうまくはいきませんでした。

大正5年には晩成社は事実上の休止状態になり、依田氏は大正14年、病気のため息を引き取ります。
死の直前の依田氏の言葉は「晩成社には何も残らん。しかし、十勝野には…」というものだったそうです。
依田氏の言葉の通り、農業や乳製品の生産は十勝の主産業となりました。

帯広に本社のある六花亭の定番お菓子「マルセイバターサンド」は晩成社が十勝で最初に作ったバター「マルセイバタ」の名前に由来していて、どこか懐かしい雰囲気のパッケージも当時のラベルを模しているのだそうです。
十勝の方々の依田氏への尊敬の念が感じられますね。

北海道らしさがつまった十勝総合振興局エリア

多くの人が思い描く北海道らしさが凝縮された十勝総合振興局エリア。
北海道の広大さと自然を心行くまで堪能したい方にとってぴったりのエリアと言えるでしょう。
観光・移住で興味のある方はぜひチェックしてみてください。

※画像はイメージです。

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