【緊縛リカちゃん人形】ヤバすぎる札幌の珍スポット「レトロスペース坂会館」

「レトロスペース坂会館」は札幌市内にある私設博物館だ。珍スポットやB級スポット好きならご存知の方も多いだろう。

▶強めの写真から失礼します

そこの展示物の1つが↑のリカちゃん人形である。完全に緊縛されてる。こんなリカちゃんみたことない。

画像一枚でヤバさが伝わる場所「レトロスペース坂会館」
ここは北海道旅行1回目にいくような場所ではないだろうが、ちょっと変わった場所に行ってみたい人にはとてもおすすめだ。

レトロスペース坂会館ってこんな場所

レトロスペース坂会館があるのは札幌市西区。地下鉄東西線「二十四軒駅」から徒歩10分ほどの場所にある。

北海道民には馴染みのある「しおA字フライ」などのお菓子を製造している坂ビスケット(坂栄養食品)の直売所に併設されている。「レトロスペース坂会館」の入館は無料だが、入館料の代わりとして直売所でお菓子を買う必要がある。

館内に入るとその独特な雰囲気に圧倒される。
人がすれ違うのも難しいほど狭い通路の両脇には所狭しに展示物が並べられ、服やカバンにひっかけて落としてしまわないか心配になるほど。

何が展示されているかというと館長の坂一敬さんが集めた多種多様な品々だ。一部を紹介すると

懐かしの黒電話や

時代を感じる鉄道のプレート。

往年のアイドルの写真や週刊誌。

日用品まである。

札幌の歴史がわかる反対運動のポスターも見つけた。中島公園にプールなんてあったのか。知らなかった。
レトロスペースの名前の通りレトロなものが多い。

しかしそれだけではない。

飲み終わった飲むヨーグルトの容器があったり

セクシーなランジェリーがあったり、冒頭の画像のリカちゃん人形があったりする。

展示物の守備範囲がめちゃくちゃ広い。

ちなみに展示物の中にはヌード写真などエロスなモノも多いので、あんまり子供は来ないほうが良さげである。
こんな感じで、館内ところ狭しに展示物がずらり。決して大きくない施設だが、1点1点見ていると思いのほか時間が経っている。とにかくすごい情報量なのだ。

レトロスペース坂会館とは何なのか

さてこの摩訶不思議な空間。いったいどんな経緯で作られたのか気になる人もいるのではないだろうか。というか僕が気になっていたので過去に館長さんに聞いてみたことがある。

ーーここにある膨大な量の展示品はどうやって集めたんですか?

坂館長:昔の日本は景気がよかったからすぐ物を買い替えたり、ものが入ったまま家を壊すことがあったんだよね。そういう解体する家に行ってものをもらってくることが多かったね。昔はゴミ捨てが全部無料だったんだよね。

袋に入れたりする必要がなかったから、使える状態で捨てたんだわ。そうしたらほしい人はそこから持ってけばいいって。よく拾いに行ったよ。

一番最初はこの人形(マネキン)からだったんだよね。うちの原点はここから始まってるからね。

ーーどうしてそのマネキンを拾ってきたんですか?

坂館長:電車で優先席の前に立ってたんだわ。そうしたら座ってたばあさんがさ。私に「座らんか」っていうんだわ。立ってる中であんたがいちばん年寄りだ。あんたが座ればそれだけ混んでる車内が楽になるって。

私は自分のことおじいさんじゃないと思ってたけど、人からはそう見えてるんかなって思ったわけ。

で、その後ゴミステーション(ゴミ捨て場)の前通った時に、このマネキンが投げて(捨てて)あって、マネキンって人の形をしてるからそれが自分と重なったの。「用が無くなったから捨てられる」って。

そして「捨てる側」にいるか「捨てられる側」にいるかで考えた時に自分は「捨てられる側」にいるんじゃないかって思ったわけ。
すると捨てられたマネキンを他人事には思えなくて拾ってきたの。そこから始まったんだよね。

なぜリカちゃん人形が緊縛されているのか

ーー展示品の中には手が加えられたものもあります。例えば緊縛されたリカちゃん人形とか…。あれにも何か意図があるのでしょうか。

坂館長:あれはね。別にSMコーナーをやろうと思ったんじゃないんだわ。

日本には昔、隠れキリシタンってのがいたんだよね。日本人は温和な民族だっていうんけどさ。江戸の初期には隠れキリシタンを拷問にかけたんだよね。信者の人はみんなひどい目にあわされてるわけ。そのイメージなんだよね。

それとリカちゃん人形は寄付でもらったものなんだけど、その多くは子供たちが遊んだ後だからカッターで切ったりさ、マジックでいたずらしたりしてあったんだよね。
そうなるとどうにもならんので、縛ることによって汚れが見えなくなるようにしたんだよね。(傷よりも)縄の方に目が行っちゃうから。

ーーもっと強烈なものをみせることでリカちゃん人形がボロボロであることを隠したんですね。

訪れるときは入館料として直売所でお菓子を買おう

パッと見理解できない展示物にも館長さんなりの理由があって話を聞くのが面白い。

これだけ色々なものが集まっている光景はなかなか見ることが出来ない。お金を取れる価値はあるように思えるがなぜ入館料を無料にしているのか。この理由も聞いてみた。

ーーなぜレトロスペース坂会館は入館料を無料にしてるんでしょう?

坂館長:何回も来てほしかったの。

私が一目置いてる中村子之吉(なかむらねのきち)ていう人が無料でやっててね。忍路(おしょろ)にストーンサークルがあって、そこの資料館を無料でやってた人なんだけど、その人のところに行ったら一生懸命説明してくれて「またおいで」って言ってくれたの。それからしょっちゅう行くようになって、いろんなこと話すようになったんだよね。

ーー先に無料で資料館をやっている人がいてその方の影響を受けてるんですね。

うん。来るたびに300円とかとってたらそう簡単に来れないでしょ。
日本人て1回しか来ない人多いから。何回か来てくれれば、今日みたいにお話しすることもできるでしょ。

けど、やっぱ本業は菓子屋だし、100円のお菓子でも買ってくれるとありがたいよね。買ってくれればそれだけ施設を維持できるわけだから。

時代を振り返ることのできる空間

この前2年ぶりにレトロスペース坂会館に訪れた。少し展示物が増えたり位置が変わったりしていた。

加わった展示物の中に「アベノマスク」を見つけた。新型コロナウイルス感染症の拡大によるマスク不足を解消するために2020年に安倍内閣が配布したあのマスクである。

施策の是非は置いておいて日本国民の誰もが一度は手にしたマスク。僕はすぐに寄付してしまったので今は手元にない。最近のものとはいえ、自分の記憶にあるものみつけると少し嬉しい。

今はまだ懐かしさを感じないが、もう少し時間がたったあとでこのマスクを見つけたら懐かしく思うのかもしれない。その時、コロナ前のような日常が戻っていれば最高である。

自分があまり価値を感じなかったものでも、展示物として並ぶと貴重なもののように思えてくるから不思議だ。

「レトロスペース坂会館」は昔のものがたくさんある施設だ。ある程度、年齢を重ねている人の方が記憶にあるものを多く見つけられて懐かしさを楽しめるだろう。

好みは分かれるだろうが、ハマる人にはハマるスポットだと思う。
「懐かしさを味わいたい」あるいは「ちょっと癖のある場所に行ってみたい」という方。
ビスケットを買うついでにレトロスペース坂会館へ行ってみてはいかがだろうか。

早川りょうすけ
1993年生まれ、愛知県出身。23歳の時に札幌に移住しました。移住理由が特にないので聞かれるたびに返答に困っています。テキトーに「過ごしやすいから」と答えています。