囚人によって開通された?!直線日本一「国道12号」はスイーツ王国だった!

みなさんは、直線日本一の国道が北海道にあることを知っていましたか?
札幌市から旭川市を結ぶ国道12号線のうち、空知管内・美唄市光珠内から滝川市新町までの一部で、その長さはなんと、29.2kmにも及びます。
当初は光珠内から砂川市の空知大橋手前までの27.7kmだったのですが、平成2年11月の新空知大橋が完成したことで1.5km延長となりました。

目次

歴史~直線道路は囚人の苦労のたまもの

この直線道路と北海道開拓の歴史には、深いつながりがあります。
当時の北海道長官・永山武四郎氏は、網走と旭川を結ぶ国道開設を急ぐため、網走と空知の両監獄の囚人約1000人を動員しました。

1886年(明治19年)5月、現三笠市~現旭川市を結ぶ87.9kmの上川道路が着工。今の月形町の樺戸集治監(集治監とは、刑務所のこと)の囚人が駆り出され、わずか90日後の8月に幅約2mの道路が仮開通しました。
あまりの過酷さに、工事の際には300人にものぼる多くの囚人が亡くなったそうです亡くなった囚人の魂を弔うため、砂川市の空知太神社境内には供養碑が立てられています。

ちなみに、直線道路となったのは偶然ではありません。
工事の復命書に「可成(なるべく)直線路に為すを主とし」と記載があったため、囚人たちは意図的に直線道路をつくったようです。
この直線道路は、樺戸集治監の囚人の血と汗と涙の結晶なんですね。

直線道路の光と影

日本一の直線道路と聞いて、「気持ちよくスピードが出せる!」と考えるドライバーは多いのではないでしょうか・・・私もその一人でした。
しかし、美唄市・奈井江町・砂川市・滝川市の4つの市街地を通り、信号が多いため、意外とスムーズに走行できないことが多いです。

運転してみるとトラックなどの交通量が多く、カーブはないものの、思った以上にハンドルを切る回数は多い印象をもちます。
ちなみに、Googleマップによると、走行時間は40分ほど。目的地に早く着きたいのなら、単に札幌~旭川間を急ぐなら、当別・月形から回ったほうが早いかも?

また、直線でスピードの出しやすさゆえに、特に夜間は注意しなければなりません。2015年6月6日、直線道路を走る砂川市では歴史に残る交通死亡事故が起こりました。

夜10時半ごろ、2台の車がスピードを競うために砂川西1北22の交差点に赤信号を無視して進入。交差点内に進入していた一家5人の乗る軽ワゴン車に、時速111km前後の猛スピードで衝突しました。4人が死亡、1人が重体となったそうです。

ただでさえ、広い道路でついついスピードを出してしまいがちな北海道の道路。この直線道路に限った話ではありませんが、注意して運転したいものです。

日本一の直線道路

すながわスイートロードで甘いひとときを

市街地を通るからこそ、楽しめることがあります。

特に有名なのは、砂川市の「すながわスイートロード」。12号線を中心に、お菓子屋さんやカフェがおよそ20店舗点在しています。ここでは、特におススメのお店を3つ紹介します。

①北菓楼・砂川本店

北海道のお土産として有名な「北菓楼」はここ、砂川市から始まりました。店内にはショップと喫茶フロアがあり、ゆったりとした時間が過ごせます。
中でも私のおススメは、ケーキセット¥770(税込・ドリンク付)。好きなケーキ1個とシフォンケーキ、ソフトクリームがワンプレートになったセットでちょっとした記念日に使えます。

②ナカヤ菓子店

すながわスイートロードといえば、アップルパイが有名な「ナカヤ」さん。昭和23年創業、街のお菓子屋として親しまれている小さなお店で、シンプルだけど・シンプルだからこそ、とってもおいしいです。

焼きたてあつあつのアップルパイのほか、パイシューやかりんとうまんじゅう、プリンなどもおススメ。
特に休日はお客さんが行列をつくり、駐車場も混みあうので事前に予約をするなどして余裕をもっていきましょう。

③SHIRO 砂川本店

コスメブランドとして有名な「SHIRO」さんですが、コスメやボディケア、フレグランスのショップだけでなく、食材にこだわったカフェを楽しむことができます。
人気なのは、甘酸っぱいルバーブのジャムを添えたパンケーキ。北海道産小麦でつくる生地が、もちもちしていておいしいです。

このほかにも、たくさんの魅力的なお店があります。
砂川市HPにマップなどが掲載されていますので、チェックしてみてください。

すながわスイートロード観光情報 砂川市ホームページ

最後に

いかがでしたか?道民おなじみの12号線には意外な歴史がありました。
あらためてまとめてみると、スイートロードなどの華やかな部分と悲しい歴史の影の部分の両面があることに驚きです。

つぎに訪れる際には、スイーツに舌鼓を打ちながら囚人たちの苦労に思いを馳せつつ、安全運転で快適な運転を楽しみたいですね。

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