夕張だけじゃない!北海道のメロン

メロンといえば、夕張メロン!というくらいに有名ですが、北海道には夕張以外にもいろんなメロンがあります。
そして、北海道でメロンが作られるのには意外な理由がありました。
今回は、北海道のメロンについて紹介します!

目次

北海道でメロンが作られる理由とは?

北海道は言わずと知れた農業大国。
夕張メロンという全国的に有名なブランドメロンがあるので、メロンの生産量も国内1位かな?と思いきや、1位は茨城県、2位は熊本県でそれに次いで第3位です。

実は、夕張にはメロン栽培を始めるに至る意外な理由がありました。
夕張は、火山灰質の地質で山間地のため、北海道ならではの大規模農業は行えません。他の農作物を細々と生産していても生産量は見込めず、夕張に適した農作物を探しました。
火山灰質は水はけの良い地質のためメロンの栽培に適していることがわかり、大正12年頃からメロンの栽培が試みられました。

その後、試行錯誤の末、スパイシーという品種が生まれますが、当時は表面にネット模様の入った青肉メロンが主流の中、スパイシーは赤肉。ウリのような見た目で、甘みもまったくなく、味も見た目も改良が必要。
その後も夕張の農家や技術者、研究員たちが研究と試作を重ね 昭和36年の8月、ついに夕張メロンが実りました。

このように、北海道、夕張でメロンを栽培し始めたのには、この土地ならではの事情があったのですね。

北海道の三大メロン

北海道には「夕張メロン」「富良野メロン」「らいでんメロン」という、三大メロンがあります。
夕張や富良野は標高が高く、昼夜の寒暖差が大きい場所です。水はけの良い火山灰質の土壌は、地温も上がりやすいそうです。1日の寒暖差がある気候もメロンがおいしく育つ要因です。

夕張メロン

まずは、夕張メロン。初セリで高額の競りが行われることも有名で、毎年恒例行事としてその金額が話題になります。
甘みが強く、香り高いためスイーツなどの加工品にも使用されます。

実は、品種名は「夕張キングメロン」で「夕張メロン」という名前はJA夕張市により商標登録されているものです。夕張で育ったメロン以外は夕張メロンと名乗れません。
また、夕張メロンは一代雑種として交配されています。その種を植えても夕張メロンは育たず、他の土地へ品種が流出することはなく、高い品質を保つため品質検査や選定が厳しく行われています。

夕張メロンが全国的に有名になったのは、プロ野球の試合でホームラン賞の賞品として提供されるようなったためです。当時、読売ジャイアンツの選手だった王貞治さんがホームラン賞で夕張メロンを獲得し「夕張メロンは美味しくて大好きだ」と発言。
その結果、夕張メロンの知名度が一気に上がりました。

夕張市農協銘産センターなどで、旬の時期の期間限定で夕張メロンの食べ放題ができます。
食べ放題に行きたいときには予約が必要ですのでチェックしてください!
メロン熊も待ってますよ?!

富良野メロン

続いては富良野メロン。富良野エリアで栽培されている数品種を総合して富良野メロンと呼びます。
富良野地域で生産され、糖度12度以上であれば富良野メロンとして出荷でき、品種に決まりはないため、赤肉も青肉もあります。

主な品種は、ルピアレッド、ティアラ、キングメルティ、天恵で、天恵は青肉メロンです。
基準を設けられていあるため糖度も高く甘味もあり、しっかりした果肉で食べ応えで人気があります。

富良野といえば、ラベンダー畑で有名な「ファーム富田」の隣に「とみたメロンハウス」があります。
ここへ行けば富良野メロンを食べることができます。
ちなみにファーム富田の隣にあるだけで、別施設です。

らいでんメロン

最後にらいでんメロンです。道央・共和町で生産されているメロンです。
らいでんルピアレッド、らいでんレッドティアラ、らいでんレッド01、らいでんレッド113の4種は赤肉、らいでんクラウンは青肉の合計5品種です。

道内をはじめ、関東や関西にも出荷されている全国的にも評価の高いメロンです。
メルティング質と呼ばれる滑らかな食感が特長で、果汁がジュースのように溢れ出すジューシーさが人気。

らいでんメロンにはいろいろな逸話があり、まず「らいでん」という名前の由来は、岩内町の「雷電海岸」です。
ちなみにこの地域では「らいでんスイカ」も生産していて、道内では有名なスイカです。

そして、日本で初めて光・糖度センサーを導入したメロンであり、驚きなのがネギと一緒に混植栽培されているという点です。
ネギは、土壌中の悪玉菌を抑えるシェードモナスという善玉菌を繁殖してくれます。
その拮抗作用によりメロンの病害を防ぐ効果があり、農薬を使う量を減らすことができるのです。

夕張メロンが一番高価ですが、富良野メロンと比べても比較的安価なので、手軽においしいメロンとして楽しめます。

まだまだある!北海道のメロンたち!

他にも北海道で栽培されているメロンは沢山ありますので、紹介していきます。

  • 三笠メロン
    富良野の西南側に位置する三笠市が誇る赤肉のブランドメロン。
  • 摩周レッド
    摩周湖がある弟子屈町で栽培されています。赤肉と強い甘さが特長的なメロン。
    一般市場に出回るのは少ないため、摩周レッドを見つけたら、ぜひその場で食べてみるのがおすすめです。
  • IKメロン
    勇払郡むかわ町の小林 勇さんが開発したメロン品種で、生産者のイニシャルを取ってIKメロン。
    赤肉メロンで甘みも強い王道のメロンです。
  • 月雫
    月形メロンの一種です。月形市周辺は特に寒暖差が激しく、甘みの強いメロンが育ちます。
  • アサヒメロン
    胆振管内の安平町で作られている赤肉のメロンです。
  • 北竜ひまわりメロン
    空知管内の北竜町で栽培されている青肉のメロンです。
    北竜町には「ひまわりの里」という大規模なひまわり畑があり、時期には「ひまわりまつり」も開催されますので、メロンにも「ひまわり」の名前が?!

他にもまだまだたくさんのメロンがあるようですが、北海道で生産されているメロンの8~9割が赤肉メロンとのことです。
冬の寒さが厳しい北海道では、どの産地でも、苗を育てるために温水設備やビニールをかけるなど工夫や手間ひまをかけブランドメロンを栽培しています。

おわりに~メロンのソフトクリームのせはとりあえず食べるよね

北海道のメロン、思っているよりもいろいろありましたね!
やっぱり赤肉メロンだとテンション上がってしまうのは、私だけでしょうか?
そのメロンにソフトクリームがのっているなんて、そりゃあ食べてしまいますよね!(笑)

でも、青肉のほうがおいしいという話もあります。
私は以前道東に住んでいましたが、道東では北見市の隣、訓子府町(くんねっぷちょう)の訓子府メロンが有名で、旬の時期には贈答用の赤肉メロンがたくさん出回っていました。

ほぼ地元の人にしかお目にかかれない訓子府メロンの青肉をいただける機会があり、食べてみたところ、とっても甘いんだけど爽やかでとてもおいしかったです。
地元の人、とくに年配の人やメロン農家の方などは、みんな口をそろえて「青肉のほうがおいしい」と言っていました。確かに、赤肉の見た目でテンションが上がってしまうけど、それにとらわれず純粋に食べてみた感じだけだと青肉のほうが好きかも?!

でも今回、北海道のメロンのほとんどが赤肉だと知り、逆に赤肉メロンが身近な人たちにとっては青肉のほうがテンション上がっちゃうのかしら?でも、どっちもおいしいのです。

どちらも北海道の生産者さんたちが、とても手間をかけて生産してくれているのです。
これからも一生懸命育ってきたんだな、育ててくれたんだな、と感謝しながら北海道のおいしいメロンをたくさん食べたいなと思います!

みなさんも、ぜひ北海道のメロン、ご賞味くださいね!

※画像はイメージです。

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