120年以上の歴史にピリオドが打たれる前に・・・JR石勝線夕張支線駅訪問記

2018年1月、1年4か月後に廃止となるJR石勝線夕張支線(新夕張ー夕張間16.1㎞)の駅訪問をするため、北海道在住の友人の車でめぐりました。

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やって来たのは「優駿浪漫」列車!?

廃線が決定し、訪問客が増える前に行っておきたいと思っていたJR石勝線の夕張支線。北海道在住の鉄道が好きな友人が「案内するよ」と言ってくれたのに甘え、車で連れて行ってもらうことにしました。

まず訪れたのは夕張駅から1つ目の鹿ノ谷駅。ちょうど夕張行きの列車がやって来ました。青と白、ピンク色のライン、そして前面には「優駿浪漫」の文字と馬の絵が。「優駿」と言えば日高地方のはずですが…。実はこの車両、苫小牧から襟裳岬方向へ南下するし日高地方を走るJR日高本線の車両です。JR日高本線は2015年に高波の被害を受け路線全体の80%が運休中のためか、余った車両がここで活躍していました。

あれ、どこかで見たことがある気がする!?

鹿ノ谷で列車を見送り、再び車で新夕張方面に移動します。途中、大きなバスターミナルがあったためトイレ休憩を兼ねて立ち寄ることに。「夕張」の「夕」と「YOU」を文字ったバスが停まっている中、黄緑とオレンジのラインのバスを見つけました。

「これってもしかして…!?」と思って近づいてみると、東京都営バスの塗装そのままの車両でした。調べてみると、2012年に東京都が破綻した夕張市に無償で譲渡したとのこと。2018年11月に新車が導入されるまでの間、夕張で唯一のノンステップバスとして走り続けたそうです。

営業時間が短すぎる駅の窓口

次に訪問したのは、南清水沢駅です。無人駅かと思ったら、窓口があり驚きました。でも、残念ながらブラインドが下げられ、「本日、窓口終了しました」の手描き文字が。営業時間は、朝6:00~9:00の3時間と、土日はプラス11:45~13:00まで。正直、短すぎです。
それでも、窓口には様々な掲示がしてあり、眺めているだけでもかなり楽しむことができました。

特に印象に残っているのは「テレホンカード有ります」と「売ってます 靴下100円 手袋(雪なげ・お出かけ)…」と書かれたもの。「雪かき」では無く「雪なげ」となっているのが気に入りました。

駅直結のレストランでランチにしようと思ったら…!?

最後に行ったのは、沼ノ沢駅。「RESTAURANT おーやま」の文字がでかでかとあります。時刻は14時。「お腹も空いたし、ここでランチにしたいな」と思い店の入口に行ってみると、「三月頃までお休みさせて頂きますので宜しくお願い致します 店主」という貼り紙が。

南清水沢の窓口に続き、ここでも振られてしまいました。冬の夕張は観光客が少ないし仕方がないとあきらめることに。廃線になっても営業していてくれることを祈り、夕張支線の駅訪問旅は終了しました。

そして2019年5月、126年続いた歴史に幕を閉じました。現在駅舎の中には入ることができませんが、廃止になってからまだ日は浅いので外から痕跡を見ることは可能です。


記事投稿:鉄道旅と鉄道風景写真を撮るのが好きさん。

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