冬至に何食べる?北海道民なら「いとこ煮」!

朝晩の冷え込みと日中の雲の高さに、季節の移り変わりを感じるこの頃・・・・
冬用の靴下を引っ張り出し、冬用の上着も準備。灯油も買っておこう。
できれば、ずーっとストーブの前で丸まっていたい猫派の私は、慌てないように準備は万端です!

昼と夜の長さがほぼ同じ、と言われる「秋分(しゅうぶん)」を過ぎた今・・・。
野草に冷たい露がつく「寒露(かんろ)」、露が凍って霜がつく「霜降(そうこう)」、冬の始まり「立冬(りっとう)」、小雪がちらつき始める「小雪(しょうせつ)」、雪が激しく降り始める「大雪(たいせつ)」、そして一年で昼が最も短い「冬至(とうじ)」と、二十四節気*にも寒〜〜〜い言葉が並ぶようになります。

二十四節気には、その日に食べると無病息災や長寿を叶えられる、とされている食べ物があります。
季節に合わせて変化する体調に、旬の食材を取り入れる、そんな日本古来の健康法で、最も有名なのは「冬至かぼちゃ」ではないでしょうか?

そんな「冬至かぼちゃ」。

北海道では「かぼちゃのいとこ煮」が普通ですよね?
小豆とかぼちゃを甘めに煮た「かぼちゃのいとこ煮」。私も娘も大好きです♪
ついついたくさん「食べらさる〜♪」

目次

冬至にかぼちゃが食べられるのはなぜ?

古来より冬至には「無病息災」を願う習慣がありました。

それは、冬至の日を境に太陽が出ている時間が長くなっていくため、「一陽来復(いちようらいふく)」として太陽の力が蘇っていくことを祝い、その太陽の力に自分たちもあやかりたい、というのが起源のようです。

そこで、より「運」をつけるため、「運盛(うんもり)」という、「ん」のつく食べ物が縁起が良いとされて冬至の七草として食べられるようになりました。

冬至の七草とは、南瓜(なんきん)、蓮根(れんこん)、人参(にんじん)、銀杏(ぎんなん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、饂飩(う(ん)どん)です。

南瓜、とはかぼちゃのことなので、冬至かぼちゃの由来は冬至の七草にあることが分かりますね♪
また、かぼちゃは夏野菜ですが、冬まで貯蔵しておくことによって熟成し、かぼちゃ独特の甘みが増します。

また、冬に不足しがちなカロテンやビタミンを多く含むため、冬の栄養源として江戸中期頃から冬至の時期にかぼちゃを食べるようになったそうです。

北海道ではなぜ「かぼちゃのいとこ煮」?

冬至には「かぼちゃのいとこ煮」!と、自信満々に書きましたが、そもそも北海道で「かぼちゃのいとこ煮」が食べられるようになったのはなぜなのでしょう?

北海道の公式HPの環境生活部文化局文化振興課のページの中に、北の生活文化について書かれたものがあります。

一年中で太陽が最も南にあり、日中成る日が冬至(とうじ)である。─この日、「冬至にカボチャを食べると中風(ちゅうぶ(う))※にならない」といって、かぼちゃを食べる習わしが道内各地に広がっている。全国的には柚子湯(ゆずゆ)に入る習わしがあるが、ゆずの採れない北海道ではほとんどない。
冬至と前後して、道南地域では「ダイシ講」が行われた。目が不自由で子だくさんだったと伝えられる神(ダイシ様)に、小豆粥(あずきがゆ)と茅(かや)の長い箸を供えて家々で祝う。
※脳出血後、手・足・半身がまひする病気。または風邪をひくこと。
「北の生活文化」北海道環境生活部 文化局文化振興課HPより引用

出てきました、かぼちゃと小豆。
もともと、江戸時代から「冬至かぼちゃ」の風習はあったようで、そこに道南地域のダイシ講。

その2つ材料がいつの間にか合わさることで、「冬至かぼちゃ」の更なる運担ぎとして、悪いものを追い払うとされている「赤色」をした小豆を一緒に煮ることで、無病息災の願掛けのパワーアップ(?)を図ったのではないでしょうか?

こうして北海道では、冬至には「かぼちゃのいとこ煮」の風習が確立されたと考えられています。

「かぼちゃのいとこ煮」作ってみた!

ここまでかぼちゃのいとこ煮について書いていたら・・・
食べたくなってきた〜〜♪

早速近所のスーパーでかぼちゃと小豆を購入。
小豆は缶詰のものだと簡単に美味しく作れますが、甘さの調節がしやすいのと、たっぷりの小豆が大好きな私は、豆の状態の小豆を購入。

材料

・かぼちゃ 1/4個
・小豆 1袋(私が購入したものは200g)
*砂糖 大さじ3(あずき缶を使う場合は必要なし!)
*醤油 大さじ1
*塩 少々

作り方

1. あずきを軽く水洗いして2時間ほど水に浸しておく。

2. 鍋に水を入れて強火にかけ、豆が軟らかくなり始めたら弱火にする。

──このとき煮汁が足りなくなりそうなときは、たし水をして下さい。
豆が十分軟らかくなったら余分な水は捨てる。

3. かぼちゃは食べやすい大きさに切って面取りする。

──面取りが面倒くさいm(_ _;)m私は、ピーラーでちょちょっと角を削りました…。

4. 鍋にかぼちゃを入れ、ひたひたになるくらいの水を入れ、強火にかける。

沸騰したところで弱火にし、落し蓋をして5分ほど煮る。

──あずき缶を使う場合は、ここから始めてくださいね♪

5. かぼちゃを煮て5分経ったら、ゆでた小豆と*の調味料を全て加えて、落し蓋をして中弱火で5分ほど煮る。

──あずき缶の場合は砂糖は必要ありません。

かぼちゃに火が通っていればできあがり♪

ほんのり甘くてかぼちゃもほくほく♪
体も温まって栄養もたっぷり♪
一足早く冬にむけた体力、頂きました!

全て食べて残ってしまった煮汁と小豆には、砂糖と少量の水を足して白玉団子などを入れれば、かぼちゃ風味のぜんざいとして、全部食べ尽くすことができます!

まとめ

「かぼちゃのいとこ煮」
名前の成り立ちは、煮えにくいものから「追い追い」煮る→「甥甥」→「いとこ」煮・・・。

といったものや、似ている野菜を煮込んだものだから「いとこ」煮…。など諸説あるようですが、「かぼちゃのいとこ煮」に限らず日本全国には色々な「いとこ煮」があるようです。

私の祖母は、材料は同じかぼちゃと小豆でしたが、「かぼちゃ団子」を入れたおしるこを、冬至に作ってくれた思い出があります。
それらに共通しているのは、昔から受け継がれた母の味、祖母の味・・・
子どもたちにも受け継がれていくと嬉しいです!

*二十四節気
1年を24等分して、その時期の天候や季節の始まり、動植物の様子を示した季節の指標。
国立天文台が計算し、毎年2月の官報に「歴要項(れきようこう)」として掲載される。

参考
「北の生活文化」北海道環境生活部 文化局文化振興課HP
「かぼちゃのいとこ煮 茨城県」うちの郷土料理

※一部の画像にイメージ画像を使っています。

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