数年前のことです。
季節はちょうど今頃。雪解けが進んだ春先。
その年から、進学のために実家を離れて独り暮らしを始める娘と引っ越しの荷物を乗せて、車を走らせていました。
ちょうど、滝川の手前。石狩川の大きな橋を渡り始めた時。
娘が、「娘史」に残る一言を言い放ちました。
「ここも石狩川なの?!・・・・・・石狩川って、ドコで切れてるの??」
え??
その時は、石狩方面から旭川方面に走っていました。
石狩川の河口なら、石狩湾。
河口なら、切れてると言えなくもないけど…。
「石狩川が切れる??」
どこで?!
私が生まれたときから・・・・・・生まれるずっと前から当たり前のようにある石狩川。
北海道遺産にも指定されている北海道随一の一級河川、石狩川。
そういえば、石狩川って、ドコで「切れてる」の?
石狩川とは?
改めて石狩川ってどんな川なのか調べてみました。
国土交通省 北海道開発局のHPによると・・・・
石狩川の源流は、大雪山系の石狩岳(標高1,967m)。
流域面積は、約14,330平方キロメートル。
本流の長さは、268キロメートル。
流域市町村名は、石狩、空知、上川にまたがる46市町村。
文字で書いてしまうと、凄さが実感できませんねー(×ω×)
北海道の総面積が83,450平方キロメートル。
石狩川の流域面積が14,330平方キロメートルなので、北海道の20%弱を、石狩川は流れているんですね!
そんな広い流域面積を誇る石狩川。
明治の始め、北海道の開拓が始まった頃から交通、物流の要として人々の生活を支えてきました。
その当時の石狩川は石狩平野を蛇行するように流れていて、たびたび氾濫を繰り返していました。
明治31年には大洪水が起こり、石狩川は氾濫、琵琶湖2つ分にもなる湖ができるほどだったそうです。
この大洪水をキッカケに「北海道治水調査会」が設立され、石狩川の姿は現在のように整備されていくことになります。
石狩川の源流
石狩川の源流は、諸説ありますが、石狩岳西面の石狩沢。
標高1540M付近で滝となって合流する沢、通称「石狩岳直登沢」以降の流れを、石狩川と呼びます。
車でふら~っと行って、ここが石狩川の端っこだよー、と娘に見せたいものですが、石狩岳を登った「登別山岳会」の方々のHPを見ると、とても本格的。
とてもじゃあないけど、参観日に3階の教室まで登るのが限界の私には、登れそうにありません。
石狩岳の様子、石狩川の端っこの様子は「登別山岳会」のHPを娘には見てもらうことにしました。
結論!石狩川は、大雪山系石狩岳で「切れています!」(笑)
石狩川のそっちの端っこ(笑)は見つけましたが、こっちの端っこはどうなっているでしょう?
石狩川の河口
石狩川は石狩岳を下ったあと、層雲峡を流れて上川盆地に入り、旭川市で忠別川、美瑛川の支流と合流します。
神居古潭で美しい流れを作ったあとに石狩平野へと入っていき、雨竜川、空知川、幾春別川、夕張川、千歳川の支流、最後に豊平川と合流し、石狩湾へと注いでいます。
まだ雪の残っている川沿いを、石狩湾へ向かってみました。
海沿いの強風の中、石狩灯台が立っていました。
この石狩灯台が建設された明治25年には、石狩川の河口部分にあった石狩灯台ですが、100年で砂嘴(さし)が発達し、現在は1kmほど内陸に立っています。
※砂嘴とは
沿岸流により運ばれた漂砂が静水域で堆積して形成される、嘴(くちばし)形の地形のこと。
振り向くと海に向かって流れてくる石狩川。
反対には日本海。
ここで、大雪山からずーっと流れてきた石狩川が海に流れ込んでいるんだ、と思うと、不思議な気持ちになります。
石狩川のこっち側の端っこ、見つけました!(笑)
まとめ
娘の思いがけない一言から石狩川について書いてみました。
普段何気なく通過している川ですが、石狩川だと思っていた川が実は違う名前の川だったり、突然石狩川に出会ったり・・・。
まだまだ知らないことがたくさんです。
北海道開拓前から、この土地に流れる石狩川。
開拓により姿を変えながら、北海道の社会、経済、文化、そして食料を支えてきた石狩川に、畏敬の念をおぼえました。
ただ、方向音痴の私達親子は、調べてもやっぱり・・・。
「ここにも石狩川!」
「石狩川ってドコで切れてるの??」
と、言い続けるかも知れません…。
参考:
北海道開発局 石狩川治水史
国土交通省 水管理・国土保全 石狩川
北海道STYLE 石狩川
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