北海道で雪は邪魔者?宝物?

はらはら舞い落ちる雪はとても美しい・・・。
樹氷、雪の華、六花、粉雪、牡丹雪、ダイヤモンドダスト…雪にまつわる美しい言葉もたくさんあります。

しかし、毎年言っている、あるいは聞かれるセリフ。
「もう雪は要らないわーρ(–、)」
「もう降らなくていい!」
雪国に住んでいならば、仕方がないとは言いつつも、雪にはうんざり・・・。

降っては雪かき、また降っては雪かき。
道路は狭くなるし、見通しも悪くなるし、雪かきで体中痛くなる。

美しい反面、厄介者の雪ですが、北海道では厄介者の雪をエネルギーとして利用している施設がたくさんあるんです♪
だからといって、雪かきの苦労が消えるわけではありませんが・・・。

毎日雪と接する雪国の住人として、雪の有効利用について考えてみませんか?
何かに使えるかも知れない!と思えば、毎日の雪かきも、ちょっとだけ見方が変わるかも?
・・・大変さは同じなんですけどね(T_T)

目次

雪のエネルギー利用方法は?

札幌市のHPに「雪氷熱利用とは」という記述がありました。

雪氷熱利用とは─冬期に降り積もった雪や、冷たい外気により凍結した氷などを、冷熱を必要とする季節まで保管し、冷熱源としてその冷気や溶けた冷水をビルの冷房や農作物の冷蔵などに利用するものです。

これは、冷たい雪をそのまま冷やすためのエネルギーとして利用する方法。
雪の下大根や寒玉キャベツなどは、雪の下で野菜を保存し、甘みや旨味を凝縮させたもので、雪のエネルギーをそのまま使ったもの。
日本古来から、古くは日本書紀に記録が残されている「氷室」も、雪(氷)の冷たいエネルギーをそのまま利用したものです。

清少納言の枕草子にもその記述があり、「あてなるもの(上品なもの)」として「削り氷に甘葛(あまずら)入れて新しき鋺(かなまり)に入れたる」もの、と書かれています。
現代語で言うなら、「削った氷に甘い汁をかけて、金属のお椀に入れたもの」・・・そのものずばり!かき氷!です。

平安の時代から、「冬の雪を、夏まで取っておこう、取っておけたら・・・」という考え方は、変わっていないんですね。

雪の冷たさを直接利用する方法

日本有数の豪雪地帯である上越地方では、古くから「雪室」を作り、たくさんの雪を夏まで保管し、食べ物を保存したり、夏に切り出した雪を旅館や料亭などに売り、食品の冷蔵や涼を取るために利用されていました。
雪室で貯めておいた雪を夏場に利用する文化は昭和30年代まで続き、その後家庭用電気冷凍冷蔵庫の普及により、衰退していったそうです。

現在、雪や氷を長期間保存して、夏などにその「冷たさ」を利用する「雪氷冷熱利用」は、実は道内各地で行われており、札幌駅周辺でも毎年2000立方メートルの雪を札幌駅北口広場に設置された融雪槽に貯め、自然に溶け出した雪解け水の冷熱を周辺地域の冷房熱源として、一部利用されているそうです。
除排雪によって雪堆積場に貯められた雪を、冷熱利用する研究も進められているとか。

その一つとして、札幌市東区にあるモエレ沼公園の「ガラスのピラミッド」では園内を除排雪した雪を貯雪庫に貯めておき、6月から9月の夏季期間に館内の冷房を賄っています。

その他にも、道内でも特別豪雪地帯として知られる美唄市には世界初の雪冷房マンションが、沼田町には米低温貯蔵施設があります。
雪を夏の冷房として利用する方法。それが各地域、各家庭に備われば、多少は温暖化の解消に近づく??かもしれませんね。

雪の意外な活用法

雪の活用法としては、冷熱利用以外にも様々な研究が進んでいます。

  • 雪の反射光を利用した太陽光発電
    上面が降雪によって発電できなくても、下面の反射光で発電可能になる?!
  • 雪解け水の農業利用
    雪解け水は分子が小さくなる性質があり、生物が吸収しやすくなる。
  • 塵埃の吸収・吸着除去
    雪の表面が溶けていくときに、空気中のホコリや臭気などを吸着することができる。

また、特殊な方法を用いれば、最近悪者になっている「牛のゲップ」も雪の内部に取り込み、燃料として利用することもできるとか!
牛のゲップで燃える雪が作れる…不思議ですね。

降雪で発電できる?!

アメリカのUCLAなど複数の大学が連携して開発した「摩擦帯電型ナノ発電機」を使えば、雪がモノに触れたときに生じる摩擦の静電気を発電に利用できるそうです。

このように、雪をエネルギーとして利用する取り組みは、着々と進められているんですね♪
全てを完璧に理解…してない!(笑)私ですが、「雪、なんか使えそうだな…」という漠然とした期待は持てますね♪

まとめ

毎年の雪国の宿命・・・雪との上手なおつきあい・・・。
毎日の雪かきにうんざり。
遅延する交通機関にうんざり。
歩きにくい歩道、見えにくい車道にうんざり。

うんざりしつつも、いつの日か雪が北海道にとって、かけがえのないエネルギー資源になる日を楽しみにしましょう♪

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