北海道胆振東部地震 ブラックアウトを経験して

2018年9月6日未明、北海道胆振東部地震が発生しました。
最大震度7の地震の大きさや多くの被害もさることながら、地震直後に起きた北海道全域の停電「ブラックアウト」が大きな話題となりました。
今回は、当時札幌に住んでいた私が経験した「ブラックアウト」についてお話します。

北海道胆振東部地震

2018年9月6日午前3時7分に、北海道胆振地方中東部を震源とするマグニチュード6.7・震源の深さ37 km・最大震度7の地震が発生し、最大震度7は北海道で初めて観測されました。

この地震発生から17分後、日本の災害で初めての「ブラックアウト」が起きます。

ブラックアウトとは

ブラックアウトとは、大手電力会社の管轄エリア全域が停電することです。この地震により全道で約295万戸が停電しました。
このエリア全域に及ぶ大規模停電は日本で初めての出来事です。

この停電により、道路の信号もすべて消え、水道も最大約6.8万戸が断水、このブラックアウトが発生してから約50時間後に電力は99%まで復旧しました。

なぜブラックアウトが起きたのか?

地震直後、苫東厚真火力発電所の2号機・4号機(116万kW)が地震の影響で停止しました。
電気は発電量と消費量の供給バランスが一致しないと周波数が乱れ、その乱れが大きくなると発電所の安全装置が作動し停止してしまいます。

この大規模な火力発電所2基が停止したことと、これとは別に送電線事故によって水力発電所が停止したことにより、地震発生からの17分間で連鎖的に他の発電所が停止してしまったのです。

おおまかに言うと以上のような理由なのですが、今回のブラックアウトは北海道で初めて震度7の地震が起きたことによりイレギュラーが重なった、想定外のアクシデントだったと言えるのではないでしょうか?

ブラックアウト発生後、外部電源に頼らず停電を復旧させる「ブラックスタート」が行われました。1回目のブラックスタートは失敗してしまいますが、失敗を活かした2回目のブラックスタートで発電所を運転再開に導き、停電状態は無事復旧しました。

電力会社では震災前からブラックスタートの復旧手順が作成されており、定期的に訓練も行われていたため、手順通り適切に復旧作業が行われたのです。実際、他の自然災害による大規模停電の復旧事例と比較すると、北海道のブラックアウトの復旧は早い段階から停電が解消されていました。

停電の最中は長く感じたものですが・・・このような想定外の事態ともいえる状況で、一刻も早く復旧させようと尽力してくれた方々のおかげで早い復旧となったのです。

■ブラックアウトで時計の止まったテレビ塔

私のブラックアウト経験談

ここからは私の経験談です。
私は2011年の東日本大震災を東京で経験しています。

関東出身なので地震には結構慣れている・・・というと変な言い方ですが、子供のころから震度4くらいの地震は何回も経験があります。北海道は地震が少なく、移住してからはほとんどなかったので地震に対する意識はとても薄れていたと思います。
でも、いざ地震が来たときには、過去の経験が役に立ちました。

まず、懐中電灯

私は鞄の中に1つ、枕元・リビング・玄関にそれぞれ置いています。
懐中電灯こんなにいる?と自分でも思いましたが、なぜか懐中電灯だけは豊富に常備していました。

暗いと何かと不便ですし、昼間でもトイレは暗かったりしますので1人1個ずつ使えるほうが便利です。家に1個しかなくて不便だったと後から懐中電灯を買い足していた人もいたので、結果この数あって正解だったと思います。
私もこの地震のあとで、頭に点けるタイプの懐中電灯も買い足しました。

次に、車でスマホを充電するコード

道内の親戚から連絡があったときに、スマホが充電できなくて不安だというので、車で充電するコードない?と聞いたら、そうだそうだ!と思い出したようです。
普段車で充電することがないと思いつかないようですが、災害時にも使えるので車の中に1つあるといいですね。

また、停電すると気になるのが冷蔵庫

冷蔵庫は極力開けないようにして、傷みそうなものを早々に食べたり飲んだりしました。
家はその日の17時ごろ電気が点き、復旧はとても早いほうです。

電気が点いてから冷凍庫を開けたらまだ凍ったままで、凍った物同士でくっついていて溶けにくかったようです。
気温などによりますが、冷凍庫は開けないでおけば、割合長いあいだ食品の保管できる可能性はありますので、最後の手段の一つとしても良いかもしれません。

その頃・・・

スーパーやコンビニでは電気がないので、レジが使えず手計算で清算していて大変そうでしたね。
そんな中、地元・セイコーマートは車から電気を引っ張ってレジを動かせるようにしていたのが驚きです。
本当にすごいですね!

他にも近所の焼き鳥屋さんでは、肉が傷んでしまうので、外で焼き鳥を焼いて配っていたり、近所のいつも行列の某有名ラーメン店が、無料でラーメンを提供していました。
焼き鳥屋さんの前を通って良いにおいに釣られ、ラーメンも並ばなくても食べられる!と思いましたが・・・・
すぐに食べられるものが家になくて困っている人もいるだろうし、と思って遠慮しました。
でも、焼き鳥もラーメンも本当に本当に食べたかったです(笑)

このようなお店の方の対応を見て心が温まりし、後日再開してから改めて食べに行きました。
そういう方もきっと多いと思います。

おわりに

まだ寒くない時期で、天気も良い日だったので本当に不幸中の幸いでしたが、これが真冬だったらと思うと怖くてたまりません。
家庭用の非常用電源も持っておいたほうが良いかなと毎年思いますが、まだ購入には至っていません。

もう二度と災害は起きてほしくはないですが、防ぐことはできないのが自然災害です。自分でできる備えは、しておくに越したことはないです。
みなさんもぜひこの機会に見直ししてみてくださいね!

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