厳しい寒さが生み出す氷の魔法!ダイヤモンドダストを知っていますか?

ダイヤモンドダストはその名の通り、まるで大気中にダイヤモンドのかけらが舞っているかのようにキラキラと輝いて見える現象です。
その神秘的な光景から「天使の囁き」といった別名がついたほど!様々な条件がそろって初めて生まれる、非常に稀な自然現象です。

目次

大気がキラキラと輝く神秘、その正体は?

ダイヤモンドダストの正体は、ズバリ水蒸気!
大気中の水分が凍り付くことで、微細な氷となり光を反射するのです。
吐いた息すら凍ってしまうような厳冬の地ならではの現象ですね!

寒ければ起こるわけじゃない!発生のための条件とは?

水蒸気が凍り付く現象なら、寒い北海道ではいつでも見られるんじゃない?と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません!
ダイヤモンドダストはいくつもの条件が重なって初めて起こる現象で、実際に北海道に住んでいても目にすることができる機会は非常に限られているのです。

その条件とは・・・
「氷点下10℃以下、無風である程度湿度がある、快晴の早朝」
・・・であると言われています。

まず大気の水分が凍り付くだけの気温が必要です。そして形成されたダイヤモンドダストが散らされない無風状態であること、その状態で太陽の光があたることで、はじめてその輝きを目にすることができるのです。

冬季の北海道では早朝−10℃を下回ることは珍しくありません。しかしながら、上記の条件がすべてそろってダイヤモンドダストが発生することは稀です。よって、目にすることができれば非常にラッキーと言えます!

ダイヤモンドダストと氷霧・・・似て非なる2つの現象

ダイヤモンドダストと並んでよく引き合いに出されるのが「氷霧(ひょうむ)」です。こちらも非常に気温が低い時に見られる現象ですが、ダイヤモンドダストと違い、大気が白っぽく霞んで見えます。字の通り「氷の霧」であり、水蒸気が凍ってできた微細な氷晶が大気を漂っている状態です。

対してダイヤモンドダストは、氷晶が降っている状態を指します。どちらも非常に珍しい現象であり、目にすれば自然の神秘を感じずにはいられません。

「天使の囁き」記念日

2月17日は天使の囁き記念日。すなわち、ダイヤモンドダストの記念日とされています。
発祥は幌加内町の「天使の囁き実行委員会」。

なぜ2月17日なのでしょうか?

皆さんは、日本で観測された最低気温は何度か知っていますか?
答えは−41.2℃!想像もつかない世界ですね。

気象庁の観測対象から外れていたため非公式の記録ではありますが、こちらが最寒の気温として広く知られています。
観測地点は道央に位置する幌加内町母子里(もしり)の北海道大学演習林。
観測日は・・・・・・1978年の2月17日でした。

その後、毎年この日になると幌加内町では極寒やダイヤモンドダストを体験する「天気の囁きを聴く集い」が開催されるようになり、1994年にはついに「天使の囁き記念日」が定められたのでした。

神秘を目撃したい!どこに行けば見られるの?

ダイヤモンドダストの発生条件に適った場所は、日本では北海道の内陸部、美瑛町や幌加内町、十勝や名寄市であると言われています。

前述の幌加内町で開催される「天使の囁きを聴く集い」、弟子屈町で開催される「ダイヤモンドダストin KAWAYU」など、ダイヤモンドダストや極寒の地にちなんだイベントも多々あります。1〜2月の最も寒さが厳しい時期には、目にすることができるかもしれません。

実際に見れば感動間違いなし!

私自身北海道の内陸部に住んでいるため、何度かダイヤモンドダストを観測したことがあります。冬の朝、呼吸に痛みを伴うほどの寒さの中、すべてがしんと凍てついて、あたりは一面白銀の世界が広がり、大気は魔法の名残のようにきらめいている・・・・・・。

一度体験すれば忘れられず、また写真や動画では決して味わうことができない感動です。
冬に北海道旅行をされる方は、是非早起きして外を見てみてください!

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