2024 千歳・支笏湖氷濤まつりの紹介

約3年間世界的に猛威をふるった新型コロナウィルスの影響で、その姿を「氷の美術館」へと変えざるを得なかった「千歳・支笏湖氷濤(ひょうとう)まつり」。
コロナもようやく収束した2024年の冬は、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。

目次

「氷濤まつり」とは

支笏湖の湖水をスプリンクラーので吹き付け、凍らせた様々なオブジェが立ち並び、そして夜間は色とりどりにライトアップされた美しい氷濤の姿を楽しむことができる北海道の冬を代表するイベントです。

北海道の冬のイベントで最もメジャーな「さっぽろ雪まつり」ほどの知名度はありませんが、この「氷濤まつり」も、近年はかなり知名度を増している感があります。

新型コロナウィルスの影響

コロナが流行り出す前の氷濤まつりは、飲食コーナー、乗馬コーナー、氷の滑り台、アイススケートエリア、そして花火の打ち上げなど、本当に様々な催しが行われ、まさに「まつり」といったイベントでしたが、コロナが流行り出してからは、人同士の接触を避けるため、基本的に氷のオブジェを見て楽しむだけの「氷の美術館」へと変ってしまいました。

コロナがほぼ収束した2024年の氷濤まつりも「氷の美術館」という名称は変化しておりません。
今回の氷濤まつりは、どれくらい本来の姿を取り戻したのでしょうか。

会場と湖の両方を見渡せるようになった展望台

氷濤まつりの会場を一望できる展望台は、このイベントの象徴的なオブジェであり、毎年必ず設置されていますが、今回の氷濤まつりの展望台は会場入口付近に設置され、会場側と支笏湖側、両方を展望できるようになっていました。

いつ見ても美しい支笏湖の姿と、そして美しくライトアップされた氷濤まつり会場全体を見渡せるようになった展望台。
この変更は本当に素晴らしいと思いました。

新たに設置された焚火スペース「モニュメントファイヤー」

今回の氷濤まつりでは、それまではなかった「モニュメントファイヤー」と名付けられた焚火スペースが設置されていました。

まるでキャンプファイヤーのような大きさの焚火台が設置されていて、そこで何十人もの人が焚火を見て楽しんだり、暖をとれるようになっていました。

気温がマイナス10℃以下になることも珍しくない支笏湖にしては、この日は暖かかった(この日は気温がマイナス2℃程度)とはいえ、やはり寒いですので、大勢が暖をとれる焚火スペースの設置は、素晴らしい試みだと思いました。

「氷の水族館」が復活

コロナ禍の時期は中止されていた、支笏湖で獲れる魚を氷漬けにして展示する「氷の水族館」がなんと復活していました。

「氷の水族館」に展示されている魚は、アメマス、サクラマス、ヒメマス、ニジマス、ブラウントラウトなど、支笏湖に生息するサケ科の鱒類が中心です。

氷漬けにされているとはいえ、部屋全体に少し生臭い匂いが漂っていましたが、支笏湖のたくましいトラウトたちの姿を見ることができる「氷の水族館」が復活していて、とても感動しました。

カフェスペース「アイスキッチン」が復活

コロナ禍の頃は飲食関係の施設はまったくやっていませんでしたが、今回の氷濤まつりでは、氷濤で作られた部屋の中でホットドリンクを飲むことができるカフェスペース「アイスキッチン」が復活していました。

ここでは氷に囲まれたひんやりした空間の中で、熱々のホットドリンクを楽しむことができます。

飲めるドリンクの種類はコーンスープ、オニオンスープ、ホットコーヒー、ホットティーで、私はオニオンスープを頂きましたが、氷に囲まれた寒いところで飲むホットドリンクはとても美味しく感じました。

戻ってきた外国人観光客たち

私が今回、氷濤まつりを訪れたのは2024年1月の平日でしたが、コロナ禍での平日の氷濤まつりといえば、地元の人間がちらほらいるだけ、という本当に寂しいものでしたが、コロナがほぼ収束し、外国人観光客が戻ってきて、平日ながらかなり賑わっていました。

氷濤まつりは「さっぽろ雪まつり」ほど外国人に人気のイベントではありませんが、久しぶりに多種類の外国語の声を聞き、北海道の観光地にインバウンドが戻ってきていることを感じ、嬉しく思いました。

北海道の冬のイベントが受ける「温暖化」の影響

私が今回氷濤まつりを訪れたのは1月でしたので、そこまで温暖化の影響を感じることはありませんでしたが、それでも例年と比較すると確実に気温は高く、今までの氷濤まつりではなかった、「氷が溶けて、オブジェを見ているときに水滴がポタポタと落ちてくる」といった現象がありました。

温暖化の影響で期間を12日残し、「中止」へ

2月の記録的な高温で氷像が溶け、会場の安全を確保することができないということで、2024年の氷濤まつりは開催予定期間を12日残し、中止が決定となってしまいました。

近年の温暖化の影響は雪まつりや氷濤まつりといった冬のイベントはもちろん、ニセコやルスツといったスキー場の集客にも影響し、北海道のインバウンド需要に大きな影響を与えることになると思われます。

「千歳・支笏湖氷濤まつり」総評

さて、2024年の「千歳・支笏湖氷濤まつり」の紹介、いかがでしょうか。

外国人観光客が戻ってきて、賑わいを取り戻す中、温暖化の影響で途中中止、という残念なニュースも入ってまいりましたが、北海道に住む者として、近年「冬が短くなってきている」というのは、確実に感じるところであります。

「千歳・支笏湖氷濤まつり」も、冬が短くなり、春の訪れが確実に早くなってきていることを考慮し、開催時期を前倒しするなどの対策をとっていただきたいと考えています。

この記事いかがでした?
良かったイマイチ
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

\ コメントくださ〜い /

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次