みなさんは道南・長万部町(おしゃまんべちょう)のご当地キャラクター「まんべくん」をご存じですか?
この「まんべくん」は、とTwitter炎上がきっかけで全国的に有名になったことがあります。
今回はそのエピソードと「まんべくん」について紹介します。
まんべくんとは?
まんべくんは、2003年に記念事業として行われた「長万部町開礎130年町制施行60年」にイメージキャラクターを公募し、準入選したデザインをもとに製作された公式キャラクター。
長万部町は噴火湾に面した町で、噴火湾ではホタテの養殖が盛んに行われ、長万部名物は「かにめし」。
かつては駅弁として駅構内で販売されていましたが、現在では市内の飲食店やドライブインで持ち帰りだけではなく作りたても食べることができます。
町の花はアヤメで、初夏には約50種類7万株のアヤメが咲き誇る「長万部あやめ公園」が見どころです。
長万部町の名産品であるカニ、ホタテ、カントリーサインにも使われているアヤメ。
それを全部詰め込んで出来たのが「まんべくん」。
見た目は、頭の髪の毛の代わりにあやめ、耳がホタテ貝、首から下の胴体部分と手がカニになっていて・・・お世辞にも可愛いとは言えない。
まんべくんが有名になったわけとは?
2010年10月に「まんべくん」公式Twitterが開始。
自治体の公式キャラクターなのに、長万部のイメージを崩してしまうと思われるほどの毒舌、町長の頭を叩いたり自由奔放な行動。
その度を超えた自由奔放がウケて、ウザかわいいキャラクターとして人気を集めていくのでした。
ブレイクしていくにつれ、長万部の関係者は小さな町で人気のキャラクターが誕生したことは大変うれしいと思いつつ、あまりの毒舌に「町としてはかわいいキャラを目指しているので、そんなに毒舌で売らなくても」と困惑気味に答えたとか・・・・。
いったいなにがそうさせたのでしょう?
人気と共に「まんべくん」の行動は増長していくのでした。
まんべくん・・・ついに炎上
Twitterのフォロワーは増え続けて9万人を超えるの人気アカウントに成長、そして、その傍若無人さに危うい空気を感じ始めている人もいるなか、あの事件が起きたのです。
2011年8月14日、「明日は終戦記念日だから、まんべくん戦争の勉強をするねッ」とツイートした後、
「日本の犠牲者三百十万人。日本がアジア諸国民に与えた被害者数二千万人」
「どう見ても日本の侵略戦争が全てのはじまりです」
と太平洋戦争について良識を疑うツイートを連発。翌日15日には「町の公式見解なのか」といった抗議が殺到して同町は謝罪。
長万部町にはTwitterの中止を発表、こうして、まんべくんのアカウントは閉鎖に追い込まれました。
Twitterツイートを請け負っていたのは「株式会社エム」というウェブサイト制作会社で、地元の男性が自治体に掛け合って設立したとされているが、委託料などは支払っていないとされている。
Twitterを運用し、「まんべくん」としてのツイートしていたのは代表S氏。
ご当地キャラで、ここまでのフォロワーを獲得し、人気キャラクターになるのに「毒舌」というキャラ付けは有効だったのでしょうが、それが行き過ぎた結果となってしまいました。
発信内容について、なぜ企業と町がガイドラインを作ってすり合わせなかったのかが疑問です。
もしも町が望むような「可愛らしいキャラ」であれば、ここまでの認知度はなかったと考えられます。
つまりは世間で言われているように、「炎上ビジネス」を狙ったものなのでは?とも邪推してしまうのでした。
なんと!まんべくんはAIになって生まれ変わった?!
それから約8年後の2019年、東京理科大学インベストメント・マネジメント株式会社とAIエンジン開発を行う「SELF株式会社」がなんと、まんべくんをAI化!
炎上以降、長万部でひっそりと過ごしていたまんべくんは「AIまんべくん」として生まれ変わったのです。
会話コミュニケーション型のプロモーションサイトで、長万部町のふるさと納税のPRや、ユーザーとの会話からその人にあわせた長万部のおすすめスポットやグルメの紹介をしています。
AIまんべくんはかなりマイルドになってはいますが、かつて炎上していたことを自らネタにしていたり、すぐに長万部町への移住をすすめてきたり、ユーザーの返答によっては毒舌が出ることも。
生まれ変わったと言っても少し面影がある気がします(笑)
でも、AIまんべくんは、いままでと違って長万部町のことを一生懸命PRしている感じがし、とても愛くるしいです。
長万部町でまんべくんと握手しようなんて言ってくれて、なんだか本当に握手しに行きたい気分にさせられます。
握手といっても、カニの手ですけどね。
[blogcard url=https://app.self.systems/selfcmps/fronts/oshamanbe/manbekun]
おわりに
私が初めてまんべくんを知ったのは北海道のテレビでした。
動かない人形のふりをして待ち伏せして、リポーターの方が来たら急に動いて驚かせていました(笑)
ご当地キャラにしては面白いことするなと思いましたが、こんな過去があったとは・・・。
今回初めて「AIまんべくんの部屋」でお話してみましたが、なんだかとっても癒されました。
まんべくんを知っている方も知らなかった方もぜひ一度「AIまんべくんの部屋」を覗いてみてください!
長万部駅構内には実物のまんべくんの部屋があり、公開されていることもありますし、休日はグリーティングしている事もあるようです。
AIまんべくんとお話して会いたくなったら、ぜひ長万部町でまんべくんと握手しに出かけてみましょう!
握手といっても、カニの手ですけどね。
※画像はイメージです。
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