都内某メーカーに勤める若手サラリーマン時代、札幌への異動辞令が出て赴任した最初の冬。
北海道だからこそ体験した、「安物買いの銭失い」という言葉の意味を痛感した思い出です。
北海道でもらった「長靴手当」
札幌にある支店へ営業部員としての異動辞令が出て、着任後の給与明細を見ると3,000円の特別手当が入ってました。
総務に確認すると、新任営業部員には「長靴手当」が支給されるとのこと。なるほど冬は営業先に雪道を歩いていくこともあるので必要だわなと納得し、忘れないうちにその日のうちに靴屋へ向かいました。
東京にもあるチェーン店いくと、さすが北海道、長靴コーナーがあり様々な種類の長靴が並んでいました。
価格も1000円から高いものは1万円を超える物もあってピンキリです。
どれにしようかと決めかねていると、在庫処分品で1000円の長靴が目に入り、試し履きでもすっぽりと足が入って履きやすく、しかも2000円浮いたなとルンルン気分で帰りました。
その長靴で雪道を歩いた結果
11月に入ると雪が振り始め、東京では滅多に積もらない雪に喜んでいたのですが、足元も寒くなってきた事もあって、
例の長靴を引っ張り出し営業先に履いていくように。
年末には全道の営業先を回るようになり、ある地方で雪深い道なき道を進んでいった日に事件は起きました。
その日、午前の訪問先終えて、ファミレスで食事をしようと小上がりの席で長靴を脱ごうとしたのですが、なんか足の指先の感覚が無く、一人で脱げません。
ペアで動いていた先輩に引っ張ってもらい、何とか脱ぐと中の靴下が濡れて凍りかけ、しかも靴下も脱いでみると親指が赤というより、黒に近い色になっていたのです。
思わず悲鳴を上げてしまい、心配した先輩がそりゃヤバいだろとすぐに病院へ連れていってくれましたが凍傷になりかけていました。
医師曰く、もう半日それで歩いてたら指取れてたよ・・・とのこと。
長靴を見て、冬用じゃないし雪入り防止が無いすっぽりタイプじゃそうなるわとあきれられました。
長靴手当で3000円もいただいて設けたと思いつつ、治療費と新しい長靴台でまる損した痛感の思い出です。
まさに「安物買いの銭失い」。
※画像はイメージです。
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