ある日、森のなか、クマに出会った

ある日、森のなか、クマに出会った♪
否、自然の恐ろしさを身をもって体験した話です。

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紅葉が綺麗な時期でした

私は川釣りが趣味で、その日はいつもよりたくさん魚が釣れていたので。時間を忘れ夢中になってしまいました。
気が付くと夕方で、しかも辺りは薄暗くなっていて、慌てて釣り道具をしまって車の方に向かった時です。

すこし離れた深い茂みが揺れ動いてガサガサっと音を立てています。
鹿かなと思いましたが、鹿だと人の気配を感じたら森の方に逃げていく。でも、どんどんガサガサっとする音が近づいてくるのです。
その時に何とも言えない獣独特の臭いがしてきて、「間違いない、熊だ!!」と思い、茂みをよくみるとチラチラと黒っぽい影がみえました。

熊だ!!!

私はこういう事もあると思って勉強していたので、熊に関する知識があります。
決して走ってはいけない、刺激をしないようにゆっくりと歩いていなければと、息を殺し、ゆっくりゆっくりと車に向かう。

車まで200メートルしかないのにとても遠く感、じその内脂汗も出てきました。もう30分以上歩ているのではないか・・・と錯覚を起こし、すごく車までの距離が遠い・・・その間もガサガサと熊が茂みの中をついてくる。

ようやく車にたどり着き、付き取り合えず荷物をその場に置いて車の中に避難しました。

車の中でじっとして気配が無くなるのを待ちます。
窓を閉めていると臭いと気配がわからないので、少しだけ窓を開けると、2〜3センチ程度なのに臭いがはっきりとします。
日が暮れて外は真っ暗ですが、ライトをつけてしまって刺激したら暴れて車が壊されるかもしれないと思い、恐怖の中で、ただただ黙って身を潜めていました。

思ったこと

30分ぐらい経ったでしょうか・・・ガサガサという音も聞こえなくなり、獣臭もしなくなり、ようやく気配が消えて辺りを見渡します。
ドアを開けて荷物を車に入れる時もなるべく自分の気配を消してしまい、逃げるようにその場を離れました。

熊や獣たちは昼間は人間の気配が多いので姿を見せずにいてくれることが多いですが、夕方から夜には自分たちのテリトリーとなるようです。それを侵してくる人間には容赦ないと思うのです。
それに、今回はいつもの河原だからと鈴やラジオなど、クマに位置を知らせるような道具を持ってこなかったのも反省すべきだと感じました。

※画像はイメージです。

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