【氷河期の遺存種】北海道のエゾサンショウウオをご紹介!

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今回、ご紹介します動物は北海道にしか生息していないレアな生きもの「エゾサンショウウオ」です。
北海道には「エゾサンショウウオ」と「キタサンショウウオ」の2種類のサンショウウオが棲んでいます。今回はその中でも固有種でもあるエゾサンショウウオをメインにお伝えしていきます。

具体的にはエゾサンショウウオの生態、特徴、現状、そして北海道でエゾサンショウウオに会えるスポットなどをご紹介いたします。

目次

エゾサンショウウオってどんな生きもの?

エゾサンショウウオは、北海道にしか生息していない固有種で全長約18センチほどの両生類です。かれらは主に平地から山地にかけて広く生息しています。

沼地などに多く棲んでいるといわれるエゾサンショウウオは、変態をしていない幼生時はプランクトンオタマジャクシなどを食べ、成体時はクモや小型の昆虫を食べて暮らしています。

このようにエゾサンショウウオは捕食者でありながら、同時に、鳥などの天敵から捕食される側でもあります。エゾサンショウウオの天敵として以下の動物があげられます。

  • 成体 アライグマなどの小型哺乳類、捕食性の鳥類、ヘビ
  • 幼生 ザリガニ、ヤゴ、そのほか水生の捕食者
  • 卵 トビケラ、そのほか水生の昆虫)

【驚愕】エゾサンショウウオが生き残るために取った手法とは?

本章ではエゾサンショウウオの幼体にかんする研究と驚くべき生き抜き方について触れていきます。

共食いをすることで知られているエゾサンショウウオの幼体について「通常よりも頭が大きな個体が確認された」という研究があります。当然ですが、頭が大きければ大きいほど共食いをするのに有利です。

さらに、頭部が大きな個体が生まれてくるにはある条件があるといいます。その条件というのが次の2つ。

  1. 生息地におけるエゾサンショウウオ(幼体)の密度が高いこと
  2. 血縁度が低いこと

生息地の密度が高くなればなるほど頭のおおきな個体(頭でっかち型と呼ばれています)の発生率は高くなるわけですね。逆に、密度が低いとそもそも共食いをする必要性が薄れていくといったところでしょうか。

次いで、血縁度が低い(同じ卵、兄弟ではない)エゾサンショウウオの個体のなかで頭でっかち型が生まれやすいというのは「同じ遺伝子を守る」といった目的に繋がっていると考えられています。

血縁度が高い → 共食いに有利な頭でっかち型の発生率は低い → 仲間を極力減らさない → 同じ遺伝子を守る

つまり、頭でっかち型の個体(表現型可塑性)の発生はいくつもの生息環境を生き抜いてきたエゾサンショウウオの生存戦略というわけです。

北海道とサンショウウオ

ここでは北海道とサンショウウオのちょっぴり意外な関係についてみていきます。

キタサンショウウオを最初に発見したのは小学生だった?

じつは、キタサンショウウオは1954年4月17日に、釧路市にある平戸前小学校6年生の児童たちによってはじめて発見されました。
キタサンショウウオは氷河期の遺存種として学術的にも価値が高い生きものです。それを発見したのが小学生だなんてすごいですよね。

エゾサンショウウオとキタサンショウウオの違い

「エゾサンショウウオ」と「キタサンショウウオ」はどちらも北海道に生息しているサンショウウオです。エゾサンショウウオは固有種、キタサンショウウオは釧路市の天然記念物に指定されています。

以下の写真をご覧ください。

エゾサンショウウオ
キタサンショウウオ
Totti, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

エゾサンショウウオとキタサンショウウオの見た目はかなり似た形をしていますよね?

しかし、ちゃんと違いはあります。

たとえば・・・

  • エゾサンショウウオの幼生はキタサンショウウオ幼生より大きい傾向にある
  • 成体のエゾサンショウウオは全体的に黒褐色をしている
  • エゾサンショウウオのうしろ足の指は5本
  • キタサンショウウオのうしろ足の指は4本
  • キタサンショウウオの背面には黄土色の模様(帯)がある
  • キタサンショウウオの卵は青く光る

などの違いがあげられます。また「エゾサンショウウオ」と「キタサンショウウオ」の分布領域はかぶっていないという事実も2種を見わける上で重要なポイントです。

今、北海道でサンショウウオが絶滅の危機に

現在エゾサンショウウオ、キタサンショウウオともに個体数は減少傾向にあります。その最もたる原因としてあげられるのが「環境破壊」とアライグマなど「外来種による影響」です。

とくに「キタサンショウウオ」は環境省のレッドリストにて絶滅危惧種に指定されています。キタサンショウウオの9割以上が釧路湿原に生息しているといわれていますが、湿原周辺では新しい建造物が建ったりとサンショウウオへの悪影響が懸念されています。

エゾサンショウウオ、キタサンショウウオともにとても貴重な生きものです。その命を次の世代に繋げていくためにも環境に配慮し、外来種について考慮していく必要があります。

北海道でエゾサンショウウオに会いたい!

北海道でエゾサンショウウオに会うためのスポットをご紹介します。
飼育が禁止されているエゾサンショウウオですが、意外にも、自然のなかで出会うことができます

エゾサンショウウオの分布は北海道全域と広いため、山間の水辺などを観察していると、卵や幼体に会うことができるのです。反対に、エゾサンショウウオの成体はなかなか見つからないのが事実。その理由は、落ち葉の下や土の中に隠れていることが多いためです。

※運よくエゾサンショウウオの成体を見つけたとしても素手で触るのはNG。かれらは冷たい水や土のなかに棲んでいます。そんなサンショウウオたちにとって人間の手は高温。下手をするとやけどをしてしまう可能性もあります。

水族館でエゾサンショウウオに会おう

エゾサンショウウオは水族館やそのほかの施設でも会うことができます。じっくり観察、鑑賞したいひとにはピッタリの施設となっています。北海道へ遊びに来た際はぜひエゾサンショウウオに会ってみてください!なにかあたらしい発見があるかもしれません。

エゾサンショウウオのいる施設一覧

※これらの施設では常にエゾサンショウウオが展示されているとは限りません。事前に確認されることをおすすめします。

さいごに

エゾサンショウウオ、いかがでしたでしょうか?

両生類に尋常ならざる魅力を感じております筆者としましては、エゾサンショウウオはまさに「自然が恵んでくれた神秘の生きもの」のように映ってしかたありません。

そして、エゾサンショウウオ幼生における生存戦略のすごさときたら!

思わずいろいろな文献(とくに北海道大学の文献)を読み漁ってしまいました。両生類は私たち人間と棲んでいるフィールドがちがいますので謎めいた部分も多くあります。
卵が孵り、幼体の姿となり、さらに成体の姿へ「変態」する。この過程がすでに謎のベールに包まれており神秘的そして魅力的です。

もちろんエゾサンショウウオなど両生類だけが謎に包まれているわけではありません。北海道にはエゾサンショウウオのような神秘的で、魅力的な生きものが数え切れないくらい存在しています。これからもそんな生きものたちをみなさまにご紹介していけたらと思います。

最後までお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

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