北海道は酪農大国です。
その中でも中標津町(なかしべつちょう)は、乾杯するのに牛乳を使うのが規則らしい。
そんな事あるのでしょうか?
中標津町とはどんな町?
中標津町は道東の標津郡にある町で、根室管区の中央に位置します。
町名は北海道あるあるのアイヌ語を元にしたものでなく、標津川の中流に位置することに由来します。
684.87平方キロメートルの広大な土地に、2025年時点で人口はたったの約22,000人。
南部は根釧台地、北部は知床半島から連なる山岳地帯、町域の約5割が山林という北海道らしさを感じる町です。
特産物は、じゃかいも・ゆきいちごなどの農産物、野付半島で水揚げされる北海シマエビなどの海産物。
中でも注目すべきは、人口の2倍の約44,000頭の乳牛から生産される、牛乳、チーズ・アイスクリームなどの乳製品なのです。
つまるところ、中標津町は道内でも超と書いてスーパーと読ませるほどの酪農地域といっても過言ではありません。
乾杯は牛乳と決まっている
酪農王国「中標津町」にはトンデモ条例が存在します。
それは、通称「牛乳で乾杯条例」と呼ばれ、「中標津町牛乳消費拡大応援条例」が2014年(平成26年)4月1日より中標津町条例第13号として施行されました。
まさに「乾杯は牛乳」と条例で定められているのです。
なぜそんな事になったのかといえば、中標津町の牛乳は味や乳質において日本トップクラス。
それにも関わらず、町民にその”スゴさ”がイマイチ伝わっていない。
そこで、2013年に京都市で制定された通称「清酒で乾杯条例」(京都市清酒の普及の促進に関する条例)を元にて、中標津地域は結婚式や公式の行事などでも1杯目は牛乳で乾杯することがあった事から、「京都で乾杯条例があるのならば中標津町は牛乳で!」と発案されたとか。
「1杯目の乾杯は地場産牛乳で」を合言葉に、町民の牛乳消費拡大を目的とし条例が定められたそうです。
あれ?品質の話はどうなったの?と思うでしょう、たぶん沢山飲めば解るよね・・・という発想なんじゃないかな?
現在は条例に基づき、町内で行われる各種行事での乾杯は牛乳を用いることが推奨され、中標津町内の居酒屋など飲食店でも乾杯用の牛乳がメニューに掲載されています。
成果としては、条例制定後に多くの報道で取り上げられ「酪農の町」のPRにつながったそうです。
ところで・・・・
牛乳って飲むとおなかがゴロゴロしますよね?
そんな貴方の為に中標津町では、「なかしべつ牛乳プレミアムNA2 MILK」が開発されました!
その理由は、牛乳には「乳糖」という糖分が含まれています。乳糖は腸で分解できない人の場合、大腸まで届き、腸内細菌が乳糖を分解してガスや水分を作るため、お腹がゴロゴロしたり下痢になったりします。
「なかしべつ牛乳プレミアムNA2 MILK」は、A2型のβカゼインを含む牛乳で、一般的なA1型の牛乳より消化が良いとされています。そのため、飲んでもお腹が比較的ゴロゴロしにくい人が多いと考えられます。ただし、乳糖不耐症の人にとっては、乳糖が原因で症状が出る場合もあります。製造過程で乳糖を分解する酵素を添加しているかどうかの具体的な情報は公表されていません。
この牛乳がお腹に優しい理由は、A2型のβカゼインを使っていることで消化しやすくなっている点にありますが、乳糖による症状を完全に防げるわけではない、ということらしいのです。
中標津町の青年部が「多くの人に牛乳を飲んで欲しい」と考え、日本で初めて製品化された牛乳で、2024年に日経トレンディヒット予測の第10位にも選ばれ、道内だけではなく日本中から注目されているとか。
本当に牛乳で乾杯するのかな?!
私自身、中標津町にて牛乳で乾杯する機会は今のところありません。
条例で決まっていたとはいえ、そのシーンを見るまでは信じられませんが、中標津町に出張した知人が居酒屋に入ると、メニューに牛乳があったと話していたことを思い出し、そうなのでしょうか?
毎日おいしい牛乳が飲めることに改めて感謝しながら、皆さんの体験談をお待ちしております。
そして機会があれば、中標津町のおいしい牛乳を飲んでみて下さいね!
※画像はイメージです。


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