高校卒業時、免許取り立てということもあって、友達数人で心霊スポット巡りにはまっていました。
そして、怖いと噂されていた函館市に隣接する北斗市にある「隠れキリシタンの墓」に友達へいった時の体験談です。
向かっている最中、親から「危ないことはするなよ」と連絡が入ります。
もちろん、親には心霊スポットに行くなんて話していなかったので、タイミングの悪さから急に寒気がきました。
それでも好奇心が勝って、友人には親から連絡が来たことを隠し、「隠れキリシタンの墓」に向かっていました。
隠れキリシタンの墓とは?
正式には「上磯ハリストス正教会野崎墓地」、通称「隠れキリシタンの墓」と呼ばれています。
その由来は、江戸時代にキリスト教信者の一揆「島原の乱」が起きた後に、キリスト教の信仰が取り締まられ、多くの信者たちが幕府の手を逃れるため、未開発の地であった北海道へ逃げ込みます。ちなみに北海道には、ここ以外にも松前方面にも「隠れキリシタンの墓」があるようです。
その逃亡してきた信者たちの墓と言われている場所で、地元住民からも恐れられる心霊スポットです。
隠れキリシタンの墓へ
隠れキリシタンの墓は、清川陣屋跡という史跡から坂道を登っていくのですが、舗装されていない山道を20分ぐらい進んでいくと、突然辺りが開け、たくさんの十字架の墓標が姿を表します。
山道を進んでいく最中、明らかに変な空気が溢れていましたが、友達達は特に何も違和感は感じていないようです。
墓にたどりつくと、真っ暗で内心かなり恐怖心がありました。
ただ若気の至りもあり、全く怖くない素振りをして車から降りて、一つ一つの墓を見て回り写真も撮影しました。
この時に、私は何かを見たということはありませんでしたが、急に友人が顔を真っ青にして「帰ろう」と一言。
何が起きたかは分からなかったので、そこにいた全員が友人を臆病者とバカにして、もう少しいることにしました。
友人の様子がおかしい
しかし友人は時間が経つにつれて様子がおかしくなっていき、最後には言葉をかけても返事がなくなって放心状態になります。
その頃、遠くから雨が降り注ぐような音がしましたが、周囲では雨は降っていなかったので、聞き間違いかと思いましたが、次第に音が大きくなり近づいてきます。
ただならぬ恐怖を感じて私は慌てて、放心状態の友人を連れて、車に駆け込みました。
そしてすぐにアクセルを踏み、来た道を引き返しましたが、車の中にまで雨音はずっと響いていました。
山道を無事に抜けると、周囲には電気もなく真っ暗です。
農道を長く走っていると、やっとコンビニにたどりつきました。
この時には、様子がおかしかった友人も話ができるまでに回復していたので、何があったのか聞いてみると想定外の返答が。
「何を言ったのか覚えていない」
「気づいたらこのコンビニにいた」
もしかすると、恐怖心で出来事を忘れてしまっているだけかもしれません・・・時間にすると10分程度です。
この短期間で忘れるといったことはあるのでしょうか?
ただ、私は恐怖心が優って、その後は何も聞くことは出来ずに解散し家に帰りました。
家に帰ると
家に帰り事情を話すと、親から「だから危ないことはするなよと言ったのに」と一言。
なぜあのときに電話したのか理由を聞いたら、理由があった訳でないというのですが、なにか感じたのでしょう。
その後、なにかに見られているような視線をしばらく感じました。
一緒に行った友人たちも同じように感じていたようで、隠れキリシタンの墓から何かを連れてきてしまったのかもしれません。
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