11月、北海道へ生まれて初めて行った。
新千歳空港に降り立って、私はすぐに深呼吸した。
恥ずかしげもなく、両手をいっぱいに広げて。
空気がほんのり冷たい。
そして、なにより目の前に広がる雄大な景色にわくわくした。
レンタカーで小樽へと向かう。
車内から見る景色は新鮮で、キレイで、私の心を鷲摑みにした。
窓を開け、11月の北海道の冬の匂いを嗅ぐ。
草の匂い? 海の匂い? ううん、北海道に匂いだ。
私のわくわくは止まらなかった。
小樽に着いた。
ノスタルジックな異国の雰囲気が漂っていた。
街燈がオシャレ。
石畳の歩道がステキ。
歩いている人、お店の店員さん、地元の人、みんな優しい笑顔をしていた。
街が、そうさせているのかな・・・
ランプがたくさん飾ってあるカフェへ行った。
薄暗い店内、アンティークなテーブルや椅子、素敵なカウンター。
どれをとっても溜息が出るほど素敵すぎる。
ピアノの生演奏を聴きながら、温かいコーヒーを一口。
程よい温度のコーヒーが喉を通っていく。
目を閉じる。
ピアノの音が笑顔にさせる。
最高な時間。贅沢な時間。忘れられない時間になった。
次に行ったのはオルゴール館。
独特な音が出迎えてくれる。
静かな、懐かしい気持ちにさせてくれる音。
本当に心地いい。
何は百年も前のオルゴールをみせてもらった。
コトバも声もでなかった。
ただ、黙ったまま見入ってしまった。
不思議な空間でひと時を過ごし、オルゴールを購入。
きっとまた私を癒してくれるにちがいない。
夜、小樽運河へ。
レンガ倉庫がまた情緒があり、運河の存在を引き立てる。
歩いてるだけで素敵な気持ちになれる。
絵をかいてる人、カメラを構える人、それぞれの楽しみ方をしている。
ゆっくりと流れる時間の中で、日ごろの忙しい毎日がウソのように感じた。
こういう時間、だれでもみんな必要なはず・・・
現実逃避をするのではない。
ただ、心に休息を与えるんだ。
心に効く薬は、深呼吸する音が聞こえるくらい自分と向き合う時間。
日ごろのバタバタの中では感じない、気づかない音。
私はこの時間で救われた。
ホテルに着き、体の充電。
明日はどこに行こう?
決めてないのがいい。
この広い北海道で、必要なのは計画じゃない。
地図だけ。
行きたいと感じた場所へ・・・どこへ行ってもハズレはないから。
自分時間を満喫しよう。
広島県在住の会社員です。
旅行が大好きで日帰り、泊まりも含め毎シーズンごとに行っています。
心のオン・オフをしっかりつけながら、自分の時間を満喫しています。
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