北海道では、家がタダで手に入る事があるという話があります。
確かに北海道は広くて土地の値段は安そうだし・・・でも本当?!
北海道0円物件の秘密に迫っていきます。
本当にタダで家が手に入るのか?!
これは、嘘か本当かといえば、本当の話です。
私自信も親や親族以外から、タダで家をもらった経験があり、そして、それは何も特殊なケースではありません。
2023年の調査によると北海道には45万戸以上の空き家があり、総住宅数のうち、空き家の割合は15.6%で、これは全国平均を上回っています。
それに高齢者だけが居住している、将来、空き家になる可能性が高い「空き家予備軍」も増加しているのです。
そのために行政が主体となり、「空き家情報バンク」という、所有者から売買などをしたいと希望のあった空き家情報を、利用を希望する人に提供するサービスを運営しています。
価格は立地や建物の状態によって様々で、「要相談」の物件も多くあり、所有者と相談の結果で0円になる可能性も多々あります。
他にも、格安物件を紹介しているサイト、0円物件専門のマッチングするサイトもあるのです。
しかも僻地だけではなく、意外と札幌近郊の物件なども紹介されているのが驚きです。
空き家問題と事情
少子高齢化社会が深刻化して家を継ぐ子どもがいなかったり、高齢者が都会の集合住宅や施設に引っ越して住む人のいない家が、空き家として取り残されます。
これは北海道だけの問題ではなく、全国的に深刻化しているのです。
空き家になると、手入れがされなくなるために家は早いペースで壊れていきます。
北海道は冬場に雪を適切に処理しないと倒壊して危険です。
他にも春から夏場は草が映えて見た目に気持ち悪く、害虫が発生することもあって近所に迷惑をかけてしまいます。
深刻なのは税金で、2014年に空き家対策特別措置法が制定され、自治体によって「特定空家」の指定されてしまうと軽減措置が解除され税金が最大6倍ほど高くなり所有者の負担が増えます。
だったら解体して売ろうと思うかもしれませんが、田舎であればあるほど解体費用が割高なうえに、更地にしてもなかなか売れず、安くしたとしても見向きもされない。
かといって更地にすると、ウワモノがあるよりも固定資産税が多くかかる事がほとんどです。
他には費用がかかっても、親や祖父母が建てた家に思い入れがあり、自分が住まなくても残しておきたい・・・心情的な場合もあります。
そこで、「無料でも使ってくれる人に譲りたい」という方も少なくないのです。
実際、私が譲っていただいた家も、住む人がいなくなり、管理の手間や維持費がかかってしまうため「もらってくれる人がいるのならば喜んで譲ります」と言われたのでした。
その時にはとても驚きましたが、近年の空き家事情を知ると、そういうこともあるのだなということを実感したのです。
無料物件を手に入れるデメリット
「タダより高いものはない」と諺にもあるように、本当の本当にタダで家が手に入ってハッピー!と、それだけではない場合があります。
立地の問題
そもそも立地が良ければ高値で売れるので、空き家問題は起こりにくいですよね。
ぱっと見て便利そうでも、住んでみないと気が付かない不便さがある可能性がある事を忘れないでください。
気をつけなければならないのは、他の地方から移住でやってきた人たちです。
駅はあるけど1日1本で数年後には廃線の可能性がある路線、バスだって夏場は良いけれど冬になるとまともに走らない。近所のスーパーの営業時間、雪捨て場が少なくて近所と揉める、シカに庭を荒されるならともかくクマもでる・・・等など、北海道ならではの問題点がたくさんあるのです。
物件が古い
無料物件のほとんどが古く、長い間、人が住んでいないのでリフォームするのにお金がかかります。古い物件ほど気密性が低いために冬は寒く、燃料代がかかるかもしれません。
水回りはやり直した方が無難な事が多く、トイレに至っては今だに汲み取り式の事だってあります。
それに家の中が空ならいいですが、残留物があった場合の処理費用がかかります。
ただし、これはメリットなのですが、知り合いが手に入れた物件の残留物に「お宝」があり、リフォーム代をカバーしたうえにお小遣いまで・・・なんて事がありました。
再建築できない
建物が古いと、どうしても建物をそのままで利用できない、住んでいるうちに難しくなってしまう事があるでしょう。
そうすると建て替えになるのですが、法律上で再建築できなくなっている事もあって、壊してしまうとどうにもなりません。
ゆくゆくは建て替えようと考えているなら、その辺も良く調べて検討する必要があります。
他にもいろいろ
古い物件は木造であることが多いためシロアリなどの害虫の被害、基礎部分の腐食、もらったのに「譲渡税」がかかる、実は事故物件・・・等などと、思わぬアクシデントの可能性もあります。
タダで譲渡された場合、不具合が後からわかったとしても、前の所有者はその責任を負わないのが前提でありますので、できる限り、家の状態をよく確認することをおすすめします。
無料物件のメリット
近年、リモートワークなども広まり、どこにいても仕事ができるという人も増え、田舎暮らしをしてみたい人や子供を自然豊かな土地で育てたいという方もたくさんいるでしょう。
デメリットばかりだと心配になるでしょうが、かつての人々のように開拓するつもりでやってくれば、夢の生活が0円物件で実現できる魅力的な話なのではないでしょうか?
北海道に住む人たちは溶け込めれば、けっこう面倒をみてくれる方も多くいますので、新しい仲間や友人もできてハッピーな生活になるかもしれません。
自治体によっては、移住や子育ての助成金、空き家を活用するためのリフォーム工事に対する補助金制度などを設けているところもありますので、上手く活用すれば費用が意外に安く抑えられる事もあります。
私の知り合いは、関東から地域おこし協力隊でやってきて、無料ではないのですがタダ同然で広い物件を手にいれ、ゲストハウスを営む方もいます。
メリットとデメリット、自分の実現したいことと許容範囲のバランスを考えて、ぜひ北海道の0円物件を利用して夢を叶えてみてくださいね!
※画像はイメージです。
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