北海道民に愛され続けソウルフードとまでに昇華され、道民には「やき弁」の愛称で親しまれている、東洋水産「やきそば弁当」。北海でしか販売していないご当地カップ焼きそばですが、最近では北海道物産展やアンテナショップ、北海道みやげとして、本州でもそこそこ知られています。
ちなみに移住する前にパソナさんの札幌移住イベントにて、お土産でもらったのをなぜか懐かしく思い出します。
さて今回は、2021年2月で現在販売されている、様々なラインナップを食べ比べてみたいと思います。
そもそも「やきそば弁当」ってなに?
「やきそば弁当」は、マルちゃんでおなじみの東洋水産が、1975年(昭和50年)に発売開始。
西日本から全国展開を図り、翌年の1976年に北海道に上陸。
甘めのソース、細くて縮れのついたコシのある油揚げ麺、謎肉もダイス状の鶏肉ミンチ、あおさの風味のふりかけ、道民の好みに合うようにした改良していった結果、北海道での人気が高くなり、他の地域にはないカスタマイズされた地域限定商品として北海道に根付くのでした。
パッケージには「北海道工場からお届けします」とプリントされているように、小樽市銭函の工場で製造を行っているようです。
「やきそば弁当」の秘密
なぜ弁当でもない?のに「やきそば弁当」なのかというと、「四角いパッケージが弁当箱ににている」のが名前の由来。
そしてスープ、なぜスープが付属するかというと、寒さをしのぐようにというのが理由で、一時期付けなくなった事もあるのですが、道民からのラブコールによって復活します。
スープは、戻し湯を使うのが最大にポイント。普通のお湯で作るのと比べると、麺の油分や旨味が溶けてダシになった戻し湯で溶くと旨さが格段に違うのです!
このスープは、寒い北海道で焼きそばと食べると至極の一杯となり、これも人気の一つでしょう。
それでは、食レポいってみましょう。
やきそば弁当(ノーマルタイプ)
まず定番の「ノーマルタイプ」、麺130gの「大判」、200gの「でっかい」を行きます。
1)ノーマルタイプ
麺:歯ごたえとコシのある細めの麺(100g)
ソース:野菜と果実を加えた少し甘めで飽きのこないソース
かやく:キャベツ、鶏肉ミンチ、あおさと紅しょうがのふりかけ
付属品:中華スープ
カロリー:581kcal
食べた感じ、ペヤングよりは確かにやや甘めで、細めの麺なのでスルリと食べられて良い感じ。
2)大判やきそば弁当
カロリー:754kcal
男性であれば恐らく余裕で行ける量、ノーマルタイプではやや足りない感じなので、これぐらいがちょうどかも?
3)でっかいやきそば弁当
カロリー:1155kcal
ペットボトルと比べるとこんなこれぐらいの厚さ、弁当というよりなんかの箱。
中に入っている麺は2倍、解りやすい方式。
食べられなくもないけど、正直後半飽きてきます。スープのありがたみを感じられる品。
4)45周年記念復刻デザイン 焼きそば弁当
カロリー:不明
45周年記念の復刻デザインパッケージ、味は現行と変わらないと思います。
昔をしりませんが、ペヤングと同じようなプラ製の容器だったのか、凹凸の部分を色で表現しています。
違うのはキャベツが1.5倍に増量で、かやくの状態のキャベツがやや大きめに見えます。
戻してみるとあまり増量しているように見えませんね。
アレンジ系
次に「やきそば弁当」を様々にアレンジしたシリーズです。
5)やきそば弁当 小樽あんかけ風
麺:香味野菜を練りこんだ香りの良い太めの麺
ソース:醤油とオイスターソースをベースに、ポークエキスやほたてエキスの旨みを利かせたあんかけの素
かやく:キャベツ、挽肉、きくらげ、にんじん
カロリー:527kcal
小樽ご当地グルメ「あんかけ焼きそば」のやき弁バージョン。
「やき弁」なのに、スープがつかない!
湯切りした後、湯を入れて、あんかけをパーツを作る二段階の製造過程。
説明書通りにつくったのに、お湯が多すぎたせいか?
麺には絡むけど、あまりトロめかない?
太めの麺には香味野菜を練りんであるらしいけど、あんかけの風味が強いせいか、味の変化がほとんど感じられません。
全体として中華風あっさりだけど、「やき弁」の中で一番不思議な味。
6)やきそば弁当 ちょい辛(特製スパイス入り)
麺:歯ごたえとコシのある細めの麺
ソース:ソース本来の旨みと辛味がたっぷり詰まった「どろソース」をベースに、複数の香辛料で仕上げたスパイシーなうま辛ソース
かやく:キャベツ、味付挽肉、辛口ふりかけ
スープ:コンソメスープ付
カロリー:517kcal
ソースの味をちょい辛めにしたヴァージョン。
推測だと絡めの味に合わせるためにスープを「コンソメ」にしたと思うけど、いつもの「中華スープ」でも良いかなあ。パセリの量がいつもより多く感じます。
香辛料が強めに感じる「辛口ふりかけ」の風味がわりと強い感じ、ソースにコクは感じるけど辛さというか塩っぱい味ですね。
7)やきそば弁当 コク甘ソース
麺:滑らかで弾力がある太めの麺
ソース:ソースのコク・スパイシー感を活かしつつ、果汁でフルーティーかつ濃厚に仕上げたソース
かやく:キャベツ、味付挽肉、あおさと紅しょうがのふりかけ
スープ:中華スープ
カロリー:486kcal
フルーティーで甘めのソース、アクセントにあおさと紅しょうがのふりかけ。道民のあま系の味のこのみを強調したヴァージョンでしょうか?
比べるとやや麺が太いのが解ります。
味を辛くするというのはよくあるのですが、あえて甘くするという手法は初めてです。
食べるとフルーティー、果汁というか砂糖?な「甘み」をやや強めに感じます。甘い味が好きな道民にはマッチすると思うのですが、個人的には、ややギリギリな感じはします。
8)やきそば弁当 旨塩
麺:歯ごたえとコシのある細めの麺
ソース: 豚の旨みをベースに、香味野菜と魚介の旨みを加えたコクのあるソース
かやく:キャベツ、味付挽肉、パセリと黒胡椒のふりかけ
スープ:中華スープ
カロリー:516kcal
ポークの旨みに香味野菜と魚介の旨みを利かせた、コクのある塩味らしいです。
旨味やコクまでは解りませんが、確かに塩焼きそば。
アッサリした味わいで、すこし食い足りない感じがします。
9)やきそば弁当 たらこ味バター風味
麺:滑らかで弾力がある太めの麺
ソース: 鶏と野菜の旨みをベースに、ほのかなバターの風味を利かせた、たらこ味ソース
かやく:パセリと黒胡椒のふりかけ
スープ:コンソメスープ
カロリー:519kcal
たらこ味バターに合わせて、パセリと黒胡椒のふりかけ、スープをコンソメに変更。
太めの麺が確認できます。
麺を戻したて湯切りしたあと、特製油と粉末ソースを入れてよく混ぜる、小樽あんかけ風と同様の二段階調理仕様です。
よくみると、麺にたらこのプツプツのような物が絡んでいて、たらこ感が再現されているように?見えますね。
食べてみると、あくまでも「たらこ味バター風味」であったりした味わい。
バター風味が強くて、あまり「たらこ感」がないのが残念。
10)やきそば弁当 札幌みそラーメン風
麺:香味野菜を練りこんだ香りの良い太めの麺
ソース: 合わせ味噌をベースに、生姜やにんにくを利かせた味噌味ソース
かやく:キャベツ、挽肉、コーン。ごまと粗挽き白胡椒のふりかけ
スープ:白湯スープ
カロリー:514kcal
2021年2月に新発売された、札幌みそラーメン風焼そば。
香りの良い太めの麺に、野菜を炒めた風味と焦がし感のあるラードを合わせた味。
かやくの中にコーンが入っているのが珍しいです。
ぶっちゃけますと・・・これはナシですね。
バランスが良くない味噌味やきそばで、味噌とラードが混じった後味がグッと上がってきます。
白湯スープがユイツの救い。
11)やきそば弁当 いつもよりちょっと濃いめ
公式で発表されていないので不明です。
スープ:中華スープ
カロリー:583kcal
21年02月01日発売の期間限定商品です。
購入した後、全く見かけなくなったので、あまり出回っていないと思います。
公式ページでは、「いつものやきそば弁当ベースにソースを増やし、やきそば弁当らしい香りを強調し濃い味わいに仕上げました。」と説明されていいるのですが、食べてみるとちょいとも濃いような感じはしませんでした。推測ですが、ソースの変更はせずに量だけ増やしたのか?と思います。
まとめ
思った以上に「やきそば弁当」はバリエーションがあります。
公式ページのラインナップをwayback machineで探ると、製品の回転はそこそこに早いようで、新しい味が出ては消え、リニューアルして再販されたりと常に手が加えられているようです。
ちょっと微妙な味でも、美味しく改良されて再販される事もあるようなので、「やきそば弁当」は可能性が無限大の魅力的なインスタントフードだとおもいませんか?
今回のレポートで解ったもう一つの事は、毎日食べるのは流石にキツイという事。
完全にはキレイにまとめずレポートを終了します。
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