オホーツクエリアの空の玄関、女満別空港から近く、人口当たりの焼き肉の店舗数が日本一だったり、昭和初期に発火の生産量が70%だったりと、トリビア的な魅力のある道東の北見市に住んでいます。
そして私はハーレーダビッドソンに乗るバイカーで、シーズンになると自然を求め走りだすのですが、往復300㎞オーバーの距離でも毎年行きたくなる神秘的な場所「トドワラ」をご紹介します。
この世の果てといわれる場所
「トドワラ」のある野付半島は、知床半島と根室半島のほぼ中間点にある別海町の海岸沿いから、張り出した砂嘴です。細長く釣り針のような形で、たぶん半島と聞いたイメージとは違うと思います。
砂嘴という言葉は聞き慣れないと思いますので説明しますが、長い年月をかけて海流で運ばれた砂が堆積して出来た地形で、日本を含み世界でもめずらしい地形です。
その中でも、野付半島は本最大で全長26km、江戸時代には交易や漁業の拠点として栄えた「キラク」という町があり、漁民たちの家や武家屋敷、遊郭もあったと史料で残されています。
トドワラを目指して
北見市から野付半島までバイクで2時間くらい。
私は海岸線を走るのが好きであるのと、ハーレーは燃費が良くないのでガソリン補給のため、敢えて網走〜斜里町の海岸沿いを走ります。夏はオホーツク海からの風がとても気持ちよい。
斜里町を抜けると標津町まではガソリンの補給ができなくなる地帯なので、なるべく信号のない道を選んでひたすら走り続けていきます。
別海町から野付半島に差し掛り、左に北方領土が見ながら、持ちよく走っていくと、野付半島ネイチャーセンターがあるので、トドワラを目指すのにバイクでの移動はここまで。
この周りは一本の道と海岸線と海、ときおり聞こえる車とバイクの音以外、風と波の音だけの世界に癒やされます。
遊歩道を歩くと不思議な世界
ネイチャーセンターからトドワラまで遊歩道があり、だいたい20分くらい歩くと到着します。
体力に自信がない方はトラクターバスを使うとよいでしょう。
「トドワラ」は話に聞いた以上に荒廃してなにも無い状態でした。
元は原生植物とトドマツが茂った森の跡が不思議な雰囲気を醸し出していたのですが、海水の浸食と潮風によって枯木が消滅していっています。しかし、私にとっては十分に幻想的で、風の音、波の音に癒される自分をみつけられる。
ここまでの途中にハマナスやクロユリなどの花がきれいに咲き乱れ、海まで伸びている桟橋は、海の上を歩いているかのような気分を味わうことができ、来てよかったと感じます。
「トドワラ」も「野付半島」もいつか、消えていくかもしれない貴重な場所です。
私のとっておきのお気に入りの場所なので。また見に行かれるといいなと思います。
※画像はイメージです。
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