5月は北海道の観光やアウトドアを楽しむ良い季節です。
そこで、日高地方にある新冠町へ行ってきました。
目的は歴史や伝説が残る「判官館森林公園」でのハイキング。
新冠町といえば競走馬のふるさとであり、道の駅にはレコード館が併設されたまちとして知られていますね。
「判官館」の名前の由来は源義経
散策マップによると、判官館森林公園は国道235号線沿いにあり、約66ヘクタールもある広大な敷地の中にキャンプ場を持つ新冠町を象徴する公園。
判官と名がつく通り、かつて源義経が兄の頼朝の迫害から逃れて北海道に落ち延び、ここに館を築いたという伝説が残っているそうです。
特に太平洋に沈む夕日が絶景スポットで、キャンパーや観光客もよく訪れるそう。
絶景スポットの判官岬をめざす
森の中を歩くこと約20分で突如開けた判官岬の真上に出ました。
断崖絶壁の上から新冠町の市街地や、どこまでも続く馬の牧場が一望でき、見渡す限り地平線が広がっている太平洋の青い海が素晴らしい。
以前は階段を渡って岬の端まで行くことが出来たようですが、現在は立ち入り禁止になっていました。
岬の真下にはトンネルが通っていて、廃線になった日高線の線路がそのままです。
判官館に江戸時代の松前藩の建物があった
江戸時代になると、松前藩が判官館に「新冠会所」という建物を設置し、アイヌ民族と和人の交易の場や漁労の場、旅人の宿泊所として利用されました。
建物はいくつかあり、馬の厩舎や漁業の道具置き場、アイヌの人たちが使う小屋もありましたが、建物は明治時代に全てなくなってしまったようです。今でも名残で、判官館の海岸付近を「会所前」と呼ぶ人もいるそうです。
新冠会所に勤めていた松前藩士のお墓が海岸に今もあるそうですが、残念ながら見つけることができませんでした。
判官館の岩にまつわる河童伝説
判官館の近くにあるメロディー大橋のたもとには、この地に伝わる河童伝説の看板がひっそりと立っていました。
説明によると、判官館に面した新冠川の河口に河童が住んでいました。
そこには不思議な形をした岩があり、その岩から河童が出てくると、間もなく水難事故が起こるというアイヌ伝説があるそうです。
道の駅にいかっぷのレコード館展望台から判官館を眺める
場所を移動して道の駅にいかっぷに行き、エレベーターに乗って展望台へ。
海に面した判官館の崖の姿を真横から見ることができます。
カフェラウンジがあるのでコーヒーを飲みながら、ガラス張りの窓に広がる大パノラマを堪能できる場所です。
判官館森林公園
この公園は純粋にキャンプ場として家族で遊びに来てもOKですし、植物が好きな人にはハイキングもおススメです。
公園内のタコッペ湿原ではミズバショウも見られます。ただし、通行禁止の場所もあるので要注意。
競走馬のまちで見つけた意外な歴史に目を向けてみました。
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