北海道の大学に入学し、東京からまだ雪の残る北海道に引越ししてきました。
その年は例年よりも冬が長引き、4月に入っても雪が降り続き、初めてできた地元民の友人でも、普段はこんなに雪続かないよ・・・と。
でも、雪の降らない地域で生まれ育った私にとって、全てが新鮮な春。
たわいもないおしゃべりを通して感じた、生活文化のギャップについての話です。
何靴ってどういうこと?
大学の廊下をカツカツと音を鳴らして歩く私の足元に目線をやった友人が、不思議そうな顔で話しかけてきました。
「ねぇ、それって何靴?」
履いていたのは、大学の入学祝いに両親から買ってもらった、ちょっと高級なブランドの靴。
ブランド名を教えた方がいいの?
何靴ってどういうこと???
もしかして嫌味に感じた?
混乱状態の私を見て、友人がハッと気付き、質問の意味を教えてくれました。
雪国ならでは
どうやら、「何靴か」というのは、冬靴、夏靴のどちらなのかを聞きたかったそうです。
北海道では、冬の時期は雪や氷で滑りにくい、いわゆる冬靴を履くのがスタンダードになっています。
まだ雪の残る時期に、オシャレな靴を履く私を見て、「転ばないのかな?」と心配になったそうです。
年中同じ靴を履いて生活する地域で育った私にとって、冬靴という概念自体が新しく、生活文化のギャップを肌で感じた瞬間でした。
やがてまた冬になり、冬靴を履くことの意味を体で知ることになり、冬は冬靴を履くことが当たり前になった私です。
東京の友人が冬の北海道に遊びに来る際は、必ず冬靴を履くように伝えるようにしていますが、どうもピンとこないようです。
でも北海道にくると嫌というほど理由を知ることになります。
北海道好きとしては、地元の友人には旅行を楽しく終えて、北海道を好きになってもらいたいという気持ちでいっぱいなのに・・・。
冬靴だけでなく、転びにくい歩き方など、生活していく中で雪国に適応していく感覚もまた楽しかった、学生時代の思い出の一つです。
※画像はイメージです。
\ コメントくださ〜い /