北海道の農作物といえば、みなさんご存じジャガイモ!ですよね! 生産量・収穫量とも不動の全国1位!
今日は知っているようで知らない?!
北海道とジャガイモの関係や種類について紹介したいと思います。
なぜ北海道がジャガイモの生産地に?
さまざまな農作物が生産されている農業王国とも称される北海道。そのなかでもジャガイモの収穫量は全国の約8割を占めています。
なぜ北海道がジャガイモの大生産地になったのでしょうか?
それには諸説ありますが、ジャガイモは1598年にオランダ人によって持ち込まれたと言われています。江戸時代後期の18世紀末に北海道で飢餓対策として栽培されはじめますが、その後本格的に北海道にジャガイモが定着する大きなきっかけとなる出来事がありました。それは明治41年に川田龍吉男爵がイギリスやアメリカから様々な種芋を取り寄せ、北海道での栽培に適したアイリッシュ・コブラーという品種を栽培し始めたことでした。その品種が現在の「男爵」で、川田男爵が育てたので農家から「男爵いも」と呼ばれるようになりました。
その後、様々な品種改良が進み現在では北海道で約50種類もの品種が栽培されています。
ここまで北海道での栽培が大きく広がった理由は、原産地アンデスであると気候が似ていてること、寒冷地で栽培しやすいこと、広い土地で大規模栽培が可能なことが、北海道に適した農作物なのです。
そこに北海道の気候の特徴、昼と夜の寒暖差が大きいことや、梅雨がなく春から秋に雨が少なくなることから、糖度やでんぷん質の高いおいしいジャガイモができるのです。
ジャガイモの種類
北海道で育てられている、代表的なじゃがいもを紹介します。
男爵いも
丸くゴツゴツとした形、じゃがいもと言われて連想するのが、男爵いもですよね?
食感はホクホクで煮崩れしやすいですが、その特徴を生かしてマッシュポテトや、ポテトサラダ・コロッケなどに使用するのがおすすめです。長く貯蔵しておいても劣化が少ないため貯蔵に向いています。
主な産地:十勝地方・網走など
収穫時期:5~8月頃
メークイン
楕円形と滑らかな表面が特徴、殆どの人が知っていると思われる定番のジャガイモのひとつ。
煮崩れしにくいので、シチュー等の煮込み料理に使用するのがおすすめ。低い温度で貯蔵することによって甘みが増すので貯蔵にも適しています。
主な産地:十勝地方・網走など
収穫時期:7月頃
きたあかり
きたあかりは男爵とツニカという品種をかけあわせた、北海道の農業試験場生まれのジャガイモです。甘味が強く皮をむいた中身は黄色いため「栗いも」とも呼ばれます。男爵いもと似た丸い形ですが芽は赤みがあります。甘みが強く煮崩れしやすく、その特徴を生かした料理でポテトサラダやコロッケなどに使用するのがおすすめです。
主な産地:十勝地方・網走など
収穫時期:9~10月頃
インカのめざめ
2002年に登録された新しい品種で、原産地のアンデス地方・インカ帝国が名前の由来だそうです。
形は卵型で、カロチノイド系の色素が入っているため中身はきれいな黄色です。甘みが強く栗やサツマイモにも似た風味と甘さが特徴です。一般的なじゃがいもの糖度が5なのに対し、インカのめざめの糖度は6~8度もあります。
煮崩れしやすいため、甘さを生かしたふかしいもや、糖度が高いため焦げに注意しなければなりませんがフライドポテトもおすすめです。
主な産地:十勝地方
収穫時期:5~7月頃
ベニアカリ
皮が赤いのが特徴的ですが中身は白いです。でんぷん価が高いので、ホクホク感も強いです。
変色しにくく煮崩れしにくいため、加熱調理に向いています。その特徴を生かしてコロッケの業務用原料として多く使われています。
主な産地:虻田など
収穫時期:5~6月頃
アンデスレッド
アンデスレッドは北海道でも作られていますが、主な産地は岡山県です。鮮やかな赤さが最大の特徴ですが、基本ジャガイモは年に1回の収穫なのに対して春と秋に2回収穫できる珍しい品種でもあります。中身は黄色く、加熱するとホクホクとした食感とサツマイモのような甘みがあります。赤い色はアントシアニンの成分なので皮ごと食べるふかしいもがおすすめです。
主な産地:岡山県・北海道では真狩・ニセコなど
収穫時期:4~6月・9~12月初旬
シャドークイーン
最大の特徴はその見た目で長い卵型、ブルーベリーにも含まれるアントシアニンの成分で皮も中身も紫色なのも特徴です。
加熱しても変色せず、煮崩れしやすいので、フライドポテトやサラダ、ポタージュなど色を生かした料理がおすすめです。
主な産地:オホーツク地方
収穫時期:6~7月頃
ホッカイコガネ
メークインのような形で外見も中身も金色に見えることから「ホッカイコガネ」と名付けられました。加工用に改良された品種で、揚げたあとも変色しにくいのでフライドポテトに使われることが多いです。煮崩れしにくいので煮物にも向いています。
主な産地:十勝地方
収穫時期:7~10月
とうや
洞爺湖がある虻田地方で栽培されていることが名前の由来。
じゃがいもの種類の中で短い期間で収穫できる早生種で、大きく育ちやすいという特徴もあります。
なめらかでもっちりとした食感と煮崩れしにくいことが特徴です。煮物に向いています。
主な産地:虻田地方
収穫時期:11月頃
おわりに
いかがでしょうか?いろんな品種があって、いろいろ食べたくなりますね!
私はインカのめざめやシャドークイーンなど珍しい品種のフライドポテトに目がなくて、お店でメニューにあれば必ず食べます!
道外でもメジャーな北海道産ジャガイモはたくさん売られていますが、珍しい品種を見かけたらぜひ食べてみてくださいね!
\ コメントくださ〜い /