北海道で魚を食べるとなると、寿司や海鮮丼を選ぶ人が多い。
だが、北海道の魚は焼いてもうまい。
今回紹介するのは、根室花まるを運営する株式会社はなまるが展開する「一夜干しと海鮮丼 できたて屋」。
名前のとおりに、一夜干しを使った焼き魚を中心にした、魚をしっかり食べられる店だ。
北海道で寿司や海鮮丼を食べ尽くした人にも、違った魚の楽しみ方として知っておいて損はない。
あの「根室花まる」が手がける定食屋
「できたて屋」は、回転寿司チェーン「根室花まる」を運営する株式会社はなまるが、2017年にオープンさせた定食屋だ。
根室で生まれた寿司屋が、その仕入れ力と魚の目利きをそのまま「焼き魚定食」に注ぎ込んでいる。
実は、はなまるが混みすぎていて、半ば妥協して入った。
メインは焼き魚なのだが、食べてみると普通に美味い。
寿司屋の系列だからこそ、魚の鮮度と品質に妥協がない。生で食べられるほど新鮮な魚を店内で一夜干しに仕込み、炭火でじっくり焼き上げるというのだから、まずい理由がない。
この店の注文システムは、最初ちょっと戸惑う。
メニューは基本的に単品で料金が表示されており、焼き魚なら一品1,000円前後から。そこに、ごはんセットなどを追加して、自分で定食を組み立てる方式。
一食あたり1,500円前後から2,000円を超えることもあり、いくらや海鮮丼系を選べばさらに上がる。
サラリーマンのランチとして考えると決して安くはない。
ただ、目の前に届いた魚を見ると、値段のことは一度忘れる。
でかいのだ。厚いのだ。
「ごちそう三種の一夜干し定食」なら、その日の仕入れによって変わる3種類の魚を一度に味わえる。
いろいろ食べたい人にはかなり満足度の高いメニューだ。
さらに気をつけねばならないのが、人気店なので混雑することがある。
料理をじっくり味わいたい店でもあるので、厳格に昼休みが決まっているサラリーマンには少々厳しい。
外回りの途中など、多少時間を取れるときに行くのがいい。
白米か、混ぜごはんか、それが問題だ
ごはんセットでは、白米か混ぜごはんを選べる。
混ぜごはんは内容が変わり、鯛めしやとうきびごはんなど、その時期によって違った味を楽しめる。
そして白米は一杯おかわり無料。混ぜごはんを選んだ場合でも、おかわりでは白米を選べる。
ここが重要だ。
一杯目を混ぜごはんにして焼き魚と一緒に食べる。そしておかわりで白米をもらい、残った焼き魚をほぐして白米に乗せる。
そこに卓上の出汁をたっぷりかけ、最後に特製の出汁醤油をひとまわし。
これで出汁茶漬けになる。
焼き魚の脂と旨味に出汁が加わり、普通に白米で食べるのとは違った味になる。
焼き魚を最後まで残しておく理由は、ほぼこれである。
正直、この茶漬けまで食べてようやく一食が完成する感覚だ。
「一夜干し」は普通の干物と何が違うのか
一夜干しは、魚を短時間乾燥させる干物の一種だ。
一般的な干物にもさまざまな製法があり、「普通の干物は数日、一夜干しは一晩」と単純に分けることはできない。
ただ、一夜干しは比較的短時間で水分を抜くため、魚の身に水分を残しながら旨味を引き出すのが特徴だ。
できたて屋では、この一夜干しを焼いて提供している。
北海道で魚がうまいのは、もはや観光客向けのキャッチコピーではない。寿司、海鮮丼、刺身と、生の魚を食べる選択肢はいくらでもある。
だからこそ、たまには焼いて食べる。
「一夜干しと海鮮丼 できたて屋」は、根室花まるとは違った形で魚を楽しめる店だ。
そして困ったことに、焼き魚を食べに来たのに、結局刺身や海鮮丼まで気になってしまう。
北海道旅行で「とりあえず寿司」と決めている人は、一度くらい焼き魚に寄り道してみてもいい。
寿司屋が手がける焼き魚定食は、予想を裏切ってくれるはずだ。


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