札幌スープカレーHIGUMA(ヒグマ)のカレーは、八百屋のスープカレー。
はいはい、健康志向の野菜系スープカレーね……と思ったら、店名はヒグマで、トンカツが乗っている。
いったいどういう方向性なのでしょう?
札幌スープカレーHIGUMA
北海道に住んでいると、「北海道といえば何?」と聞かれる場面が多い。
海鮮、ジンギスカン、ラーメン、個人的に外せないのがスープカレーだ。
スープカレー、札幌発祥のこの料理、もはや全国的に知名度を得て久しい。
道外のチェーン店でも食べられるようになったし、レトルトもコンビニに並んでいる。
しかし、現地で食べるスープカレーは根本的に別の食べ物だと断言したい。
今回訪れた、「札幌スープカレーHIGUMA(ヒグマ)」は、そのことを身をもって思い知らせてくれる店である。
黄色い看板に北海道らしい傾斜のついた赤い屋根の建物、店内は木目調で統一されていて、いわゆる札幌のスープカレー店らしい落ち着いた雰囲気。
入りづらさはなく、一人でも普通に入りやすい。カウンター席もあり、実際に一人客も多かった。
デートで来ても悪くないが、どちらかというと一人で来て黙々と食べるのが似合う、そういう店だ。
八百屋が作るスープカレー
この店を語る上で外せないのが、「八百屋が考えたスープカレー店」という点だ。
カレーは基本22種類の野菜が入っている。
とにかく野菜の量が多い。ほとんどのカレーは皿の中が野菜で埋まっているレベルで、季節によって内容も変わるらしい。
チキンでも角煮でも、とにかく最初に視界へ飛び込んでくるのは野菜。
とはいえ、ヘルシー志向一辺倒という感じでもない。メニューにはトンカツやザンギ系も並んでいて、「野菜をたくさん食べたから肉も追加してよし」という妙な説得力がある。
辛さやライスの量、トッピングだ選べるだけではなく、ベースになるカレーの種類が豊富にあって、スープ以外にもルーカレーすら選べる。
そのときの気分によって味変できるから、何回来ても飽きない。
注文したのは「奇跡のパリパリチキン」。
正直、名前を見た時点では少し大げさに思った。奇跡は気軽に使っていい単語ではない。
だが運ばれてきた瞬間、妙に納得した。
チキンの存在感がすごい、骨付きのレッグがスープの中から堂々と突き出し、その皮はまさに「パリパリ」。
スープに浸かっている鶏肉の皮がパリパリを維持しているというのは物理的におかしい。なのに、パリパリなのである。表面はカリッとしているのに、中はしっかり柔らかい。
スープカレーのチキンは「ほろほろ系」は多いのが常識とも言えるが、独自の調理法でこの食感を実現しているらしく、これは確かに「奇跡」と名乗るだけのことはある。
そしてカレー。
野菜が多いから「あっさり系か」と思いきや、これがしっかりと旨みのある味わい。
野菜の甘みとスパイスのバランスが絶妙で、いくらでも頂ける。
一口すすると体の中からじわっと温まり、汗をかきながら最後まで飲みたくなるタイプのカレーだ。
ヒグマの総評
「八百屋のスープカレー」と聞けば、大体の場合、身体に優しい路線を想像するかもしれない。
だが実際は違い、野菜の迫力とスパイス感がたまらない。
妙に満足度の高い肉類が同居し、ヒグマという名前も含めて、なかなか情報量の多い一皿である。
本店である桑園店はJR学園都市線桑園から歩いていける距離にあるが、首都圏にくらべて電車の本数が少ない。
それに目ぼしい観光施設といえば、札幌競馬場。カレーを食べに行くだけだと、ハードルが高い。
だが心配は無用、サッポロファクトリーの中に支店があるのだ。
ここであれば、観光+ショッピング+カレーでお釣りがくるレベル。
観光客でなくても、地元の方でも総合的に満足できるだろう。


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