「花の浮島」とも呼ばれる、日本最北端の島「礼文島」。
その理由は夏をピークに雪のない季節に、花々が咲き乱れて、まさに「花の浮島」なのです。
礼文島について気がついた事を紹介します。
咲き乱れる花々は鉱山植物
礼文島は不思議な島で、高くても490mにも関わらず様々な種類の高山植物が咲きます。
その理由は、厳しい気候や独特の地形にあります。
島は日本の北端に位置していますので、寒冷な気候、短い夏と長い冬は植物にとって厳しい環境です。しかし、その厳しさが高山植物にとっては理想的であって、他とは違った独自の生態系が形成されました。
標高が低くても、風や海流などの地形による要因、動物の拡散等など生態系が影響し、植物が広がりやすく、定着しやすかったことも理由の一つと言われています。
そこに氷期後からの孤立した環境で、特有の進化を遂げた植物も多く、高山植物の宝庫を作り上げたというのです。
高山植物と聞くと、その通りに高い山にしか定着しないと思われがちですが、環境が揃えば繁殖するというのは、ちょっと驚きです。
花々はどこからきた?
もう一つの疑問として、この植物たちはどこから来たのか?です。
礼文島にある高山植物は、氷河時代の終わりに寒冷地に適応した植物が北海道に移住し、それが、礼文島にも定着したと言われています。
また、氷期前は、北海道と本州、サハリンが繋がっていた時期があり、その時に大陸から渡ってきた植物もある、他にも、ユーラシア大陸や北アメリカの高山地帯から風や海流によって種子が運ばれ、礼文島に根付いたとも考えられています。
一箇所からやって来た訳ではなく、それぞれの時代に時間をかけてやってきて、淘汰されがら今の礼文島が作られたという事ですね。
代表的な高山植物
礼文島で代表的な高山植物は「レブンアツモリソウ」。レブンアツモリソウをモチーフにした、町の公式マスコットキャラ「あつもん」の他にも、ステッカー等のお土産になるほど親しまれた花。ですが、花が咲く時期はとても短く5月末から6月半ばほどまでというレアな存在なのです。
毎年、シーズンになると様々な高山植物を見るために、観光客が礼文島にはるばるやってきます。
私が訪れたのは6月末でした。その年はすでに終わってしまっていてガッカリしたのですが、観光案内所で「高山植物園」では7月中ぐらいまで見られると言うのです。
早速いってみると本当に咲いていました。どうやら、長く楽しんでもらえるように花の開花時期を調整しているようです。
礼文島の自然を楽しもう
礼文島の魅力は花だけではなく、開放的な大自然です。
島内には全部で8箇所のトレッキングコースもあり、初心者から登山経験者の方まで様々な人が楽しめます。コースにもよりますが、ある程度は道が整っているので、歩きやすい靴ぐらい用意していれば参加できますが、無理のないように楽しんでくださいね。
さらに礼文島は海も透き通っていてとても綺麗で、おすすめなのが「澄海岬(すかいみさき)」。
澄んだ海の岬という意味合いでつけられたそうで、とても開放的な場所で、港の近くに咲いているのとはまた違う種類の花も楽しむことができます。
礼文島にきてくださいね
礼文島の観光シーズンは5月末から9月末あたりと言われていますが、花が咲く時期は気候が荒れやすく、天気が落ち着く頃には登山がしやすくなりますが、秋になり花が見られなくなります。
行く時期にとても迷いますが、どこをとっても良さがあるので、結局はどの時期でも礼文島をしっかり味わうことができます。
大自然を楽しみたい方にはぜひ一度は訪れて欲しい場所です。
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