北海道のオホーツク海沿岸に位置する紋別は、冬になると流氷が接岸することで知られています。
その流氷を実際に体験するため、砕氷船「ガリンコ号」に乗船しました。
流氷の街紋別
紋別はオホーツク海沿岸に位置する漁業の街で、カニやホタテなどの水産物で知られていますが、冬になると流氷が接岸し、沿岸海域は氷に覆われるため、漁業活動は大きく制限されます。
流氷を観光資源として活用するため、建造されたのが「流氷観光船 ガリンコ号」で、冬季でも流氷海域を航行できる数少ない観光船の一つなのです。
紋別を訪れたのは2月初旬だった。街ではちょうど「流氷まつり」が開催されており、例年この時期が流氷の見頃にあたります。
凍り付く寒さ
予約していたガリンコ号に乗船するため、発着拠点となっている海洋交流館へ向かいました。
2月初旬の紋別の気温はおおむね氷点下10度前後で、日中でも最高気温が氷点下にとどまり、プラスの気温になることはありません。そこに加えて、海上特有の強い風が流氷の上を渡り、冷やされた空気がそのまま吹きつけてきますので、これまでに体感したことのない寒さでした。
海に目を向けると、一面が白く覆われ、遠目には雪原のように見えました。氷の重なりの隙間からは海面がのぞき、太陽光を受けた流氷と海が静かに光り、その光景に幻想的な美しさを感じさせるもの。
流氷の景色に感動したのも束の間、寒さは「冷たい」を通り越し、次第に痛みとして感じられるようになり、心が折れそうになりながら、到着したガリンコ号に乗船しました。
貴重な絶景の体験
船内は暖房の効いた室内スペースと屋外デッキがあり、寒さを考えれば室内で過ごすのが無難でしょう。
しかし、ガリガリと音を立てて流氷を砕きながら進む様子を間近で見たいという気持ちが勝り、意を決して屋外の氷を砕く様子がよく見えるデッキへ向かったのです。
船は真っ白な流氷の中を進み、沖に出たガリンコ号から眺める景色は、港から見る以上に雄大でした。船首のドリルが流氷に当たり、砕きながら進む様子には、写真や映像では伝わらない距離感と迫力があり、自然のスケールを肌で感じながら、こうした船を造り上げた技術力にも驚かされます。
船の挙動や氷の動きを間近で観察できるのは、現地で体験した者にしか得られない貴重な経験です。
間近から流氷が見られるのはわずか数週間で、さらには温暖化の影響で見られる時期も年々短くなっているとのことでした。そう思うと、貴重な機会だったと思いますし、体験できてよかったと思っています。
ガリンコ号にのってみて
流氷は美しいと語られがちですが、たしかにそうなのですが、現地で体験するとそれ以上に過酷でした。
もう一度来ることがあれば、あったかインナーを上下あと2枚ずつ重ね着してこよう心に決めて帰路についたのでした。


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