夏休みの家族旅行、立ち寄りスポットとして訪れたのが、北海道市にある「監獄」です。
昔からある有名な観光地ですが、改めて訪れてみると子どもにとっても大人にとっても学びが多い観光スポットでした。
リアルな人形や当時の生活を再現した展示があり、子どもは最初「怖い」と感じながらも、だんだんと「悪いことをしたらいけないんだ」と素直に受け止めている姿が印象的でした。
そんな監獄について、今回は子ども目線での感想などを交えてレポートしていきます。
施設概要
監獄は、明治時代に建設された刑務所の旧建築物を保存・公開している野外歴史博物館です。
公式HPによると、国の重要文化財に指定されている建物も含め、刑務所建築群がそのまま残されています。
敷地はとても広く、約3万平方メートルにおよぶ自然の中に建物が点在し、観覧所要時間はおおよそ1時間半から2時間とされていますが、子連れの場合はもっと時間がかかることが多いです。
広い駐車場も完備されていて、家族連れでのアクセスも安心です。
休泊所と耕転所

入口を抜けると、重要文化財である庁舎の展示に向かいました。
展示物や解説などは子どもには難しかったようで早めに離脱。順路通りに進み休泊所と耕転所の展示へ向かいました。建物内に入ると、リアルに再現された人形が何人も薄暗い部屋に寝ていて、その雰囲気に圧倒されました。我が子には迫力が強すぎたようで、入るのを最初は嫌がるほどでした。
恐る恐る木の枕を触ってみた子どもが「固っ、枕じゃないじゃん」と一言。昔は悪いことをした人はこういう場所で寝ていたんだよと教えると、「そうなの?何をするとここで寝るの、僕は大丈夫なの?」と日ごろの生活を振り返っていました。親目線では歴史を学ぶ貴重な展示でしたが、子どもにとっては忘れられない「怖さ」を体験する場面になったようでした。
また、次に訪れた耕転所は独特のにおいがきつく、同じように、「この人(人形)はなんでここにいなくてはいけないの?」と聞いてきました。悪いことをした人とこういう場所で昔は仕事をしてたんだよと教えると、「大きくなったら○○の仕事をやりたい。悪いことしたらできないんだね」と言っていたのも印象的で、子どもが社会を学ぶきっかけになったように思います。
監獄歴史観

次に訪れたのは「監獄歴史観」です。こちらでは、脱走防止のおもりを足に着ける体験や、収監写真を撮影できる有料スポットなどがありました。これまで怖がっていた子どもも、ここでは一転して興味津々。
おもりを着けると「これで速く走れたらすごい?」と笑顔で話したり、収監写真を前に「こんな写真は何のために取るの?」と不思議そうに聞いてきたりしました。

怖さから少し解放され、遊び感覚で歴史に触れることができたようで、子どもにとっては息抜きにもなったようです。親としても、展示を体験しながら学べるのは貴重で、ただ見るだけでなく実際に感じ取れる工夫が印象的でした。
牢屋と教誨堂

敷地内には国の重要文化財である舎房(牢屋)や中央見張所が残されており、実際に中へ入ることもできます。舎房(牢屋)の見学では、わが子にここは「悪いことをした人のお部屋だよ」と教えてあげると「テレビは?遊ぶものは?」と次々に質問し、牢屋に入るということがどういう意味なのかを考えている様子が印象的でした。
教誨堂に立ち寄った際には「ここは何?」と聞かれたので「お祈りのようなことをするところだよ」と伝えると、不思議そうに中を見渡していました。この施設全体の広さもあってか、少し疲れていた様子でしたが、普段は見ることのできない環境で子どもながらに学びを深めていたように思います。

その他
他にも独房や水門など、一通りの展示スポットを回りましたが、終盤は子どもは飽きてしまっており「まだ歩くの?」と、とても疲れていました。
とはいえ最後に立ち寄ったお土産売り場では、独特なデザインのTシャツなどもあり、親子で一緒に楽しく選ぶ時間が過ごせました。
訪問アドバイス
博物館監獄を訪れる際は、まず「子どもが怖がる可能性がある」という前提を理解しておくと安心です。特に牢屋や人形展示は、未就学児にとって強い印象を与えることが多いです。
無理に見せる必要はなく、怖がった場合は外で休憩するなど柔軟に対応するとよいでしょう。
また敷地が広いため、歩きやすい靴と暑さ対策は必須です。休憩しながら回れば、大人にとっても子どもにとっても学びの多い時間になります。飲み物を持参して、無理のないペースで巡ると快適に楽しめます。ベビーカーレンタル(無料)もあります。
実際に我が家の子供も、最近はベビーカーに乗らないのですが広大な施設だったこともあり、途中からベビーカーに乗りたいと言いだすほどでしたので、まだベビーカーに乗る事のできる年齢の子どもがいる家庭は、レンタルを検討してもいいと思います。
おすすめポイント
- 休泊所や耕転所で当時の生活を体感できる
- 監獄歴史観では体験型の展示が楽しめる
- 舎房(牢屋)や教誨堂など重要文化財を見学できる
- 展示の迫力が子どもに考えるきっかけを与える
- お土産売り場で親子で楽しく選べる
気になるポイント
- 人形展示がリアルすぎて子どもは怖がる
- 館内は広く小さな子どもは疲れやすい
- 坂道や砂利道はベビーカーには不向き
- 夏は暑く日差しが強いため体力消耗が大きい
- 展示内容が子どもには難しく感じられることも
博物館網走監獄
監獄は、子どもにとって「怖い」体験が多い場所ですが、その体験にうまく寄り添えることで学びにつながると感じました。
大人にとっても北海道の歴史や文化を深く知る貴重な場となり、家族で訪れる価値のあるスポットです。道東地方に行く際にはお出かけスポットに、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。


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