ある日、学校から帰ってきた娘が「ただいま」もそこそこに「ザンギ食べたい!!」
なんだか無性にザンギが食べたくなったんだそう。
ザンギ!ザンギ!と騒ぐ娘がふと・・・
「ねえ、ザンギって何でザンギって言うの?唐揚げと違うの?」
・・・・・・ん?
「唐揚げとザンギって何が違うの?」
例えばあれだよ、北海道のソウルフードがザンギ、とか、先に味付けする、とかしないとか、卵を使ってるとか使ってないとか、衣を糊状にするとかしないとか・・・。
「ママ、分かんないの?分かんないんでしょ!」
(#^ω^)……ん?
北海道で作る唐揚げがザンギ、という認識しかなかった私。
完全に娘の勝利・・・。
北海道とザンギ
北海道で唐揚げといえば「ザンギ」。
改めて考えてみると、「ザンギ」ってなに?
「鶏の唐揚げ」と広く捉えると、1937年(昭和12年)に北海道最古の中華料理店「陶陶亭(とうとうてい)」が函館に開店し、「骨なし鶏を唐揚げにした料理」を出していたと伝えられていますが、その唐揚げが何という料理名で提供されていたのかは不明です。そして残念ながら陶陶亭や味を継承したお店もほとんどが閉店してしまったため、その味がどんなものだったかは想像するしかありません。
調べてみると、北海道のザンギの発祥と言われているのが、道東の釧路。
ザンギが名実ともに「ザンギ」となったのは、1960年(昭和35年)、釧路で開店した「鳥松」のようです。
諸説ありますが、その当時、アメリカからの食肉用若鶏(ブロイラー)の輸入が盛んになり、高級品だった鶏肉が手軽に手に入るようになったため、ブロイラーの売り込みも盛んで、鶏一羽を丸ごと仕入れたものをぶつ切りにして唐揚げにしたらお客さんに好評だった!ということで「ザンギ」が誕生したと言われています。
「ザンギ」の名前の由来は、これに関しても諸説があるのですが、中国料理では、鶏の唐揚げは「炸鶏」ザーチーやザーギーと呼ばれていて、昭和30年ごろに釧路市の末広歓楽街 にあった鶏料理店の店主が、運がつくようにと、文字の間に「ン」を加えて「ザンギ」と呼ばれるようになったという説がありますが、この鶏料理店が「鳥松」であるかは解りません。
唐揚げとザンギ
では、唐揚げとザンギって、何が違うのでしょう?そもそも違いはあるのでしょうか?
唐揚げとは、日本唐揚協会によると「揚げ油を使用した調理方法、またその調理された料理を指す。食材に小麦粉や片栗粉などを薄くまぶして油で揚げたもの」とされています。
そしてザンギとは、レシピ検索の「DELISH KITCHEN」では、「ザンギとは、食材に下味を付け粉をまぶした揚げ物のことで唐揚げとよく似た料理です。ザンギの味付けの特徴は、食材をしっかりと調味料に漬け込んだ濃いめの味です。」と解説されています。
ザンギと唐揚げの違いは、明確にはないようです・・・強いて言えば、下味の濃さ、でしょうか?
濃いめの味付けをした唐揚げがザンギ。
下味を付けない、あるいは薄味なのが唐揚げ。
そうすると、私がいつも作っているのは、醤油、あるいは塩味と生姜やにんにくを効かせたもの。
と、言う意味では「ザンギ」になるのかもしれません。
ザンギと唐揚げについては、さらっとですがわかりました!
早速、娘にリベンジするために仕入れたての情報を披露すると・・・
「知ってるよ!気になって調べたもん!」
「それより、ザンギ作ってよ!」
やっぱり娘のほうが一枚上手です。
ザンギのレシピ
早速ですがザンギを作ってみたいと思います。
我が家では、調理師の夫が通常のレシピにアレンジを加えた、オリジナル家庭の味レシピでザンギを作ってくれます♪
ここでは、実際の写真とともにご紹介します!
材料
約4人分の材料です。
- 鶏もも肉・・・4枚
- サラダ油・・・適量
- 調味料
しょうゆ・・・大さじ1
みりん・・・小さじ1
酒・・・大さじ1
焼肉のタレ・・・小さじ2
(混合調味料のため、焼肉のタレを入れることによって味にまとまりが出ます。中華スープの素も同じ効果が♪)
中華スープの素・・・小さじ1
酢・・・ 小さじ1/2
(酢を入れることで味の入りが良くなり、酵素の働きで肉が固くなりにくいので冷めても美味しく頂けます♪また、揮発性が高いので衣がサクサクになります。)
しょうが・・・大さじ1
にんにく・・・大さじ1
(若干しょうがより少なめに)
コショウ・・・適量 - 衣
小麦粉・・・大さじ2
片栗粉・・・大さじ5
パン粉・・・カップ1
(衣がサックサクになります!)
油・・・ 大さじ1
(衣に油を混ぜることで、粉と、材料から出た水分とのなじみが良くなり、きれいな糊状の衣に仕上げることができます。)
作り方
- 鶏肉は一口大に切ります。
- 調味料は全部いっぺんに入れても可!写真は粉物の調味料を肉に入れ、液ものの調味料をまぜたところ。
計りながらそのままいれても大丈夫です。 - 調味料を入れたら混ぜていきます。もみこむようにして混ぜたら、そのまま30分程度置き、味をなじませます。
- 味がなじんで鶏肉から水分が浮いてきたら味付け完了♪
- 衣の材料を投入。小麦粉、片栗粉、パン粉を入れて一度混ぜます。
油を加えてドロっとするまで混ぜます。 - 170℃の油できつね色になるまで揚げます。
完成です♪
このザンギの特徴は、衣がとにかくカリカリ!
また、冷めてもベチャッとならないのでお弁当にもピッタリですよ♪
娘も大満足♪
「パパの作ったザンギ、美味しーーい!!」
…うん。
今日はママは作ってないね…(TOT)
美味しいザンギのお店を紹介
家庭の味も良いのですが、お店で食べる「ザンギ」も格別ですよね。
自薦となりますが、今まで食べた中で一番美味しいと思う「ザンギ」のお店を紹介します。
ところで北海道には「北海道ザンギ連盟」という一般社団法人があるのを知っていますか?
「北海道ザンギ連盟」とは、「北海道のソウルフードと言われる鶏の唐揚げ「ザンギ」の価値を高め、ザンギを通じて北海道経済の活性化に寄与することを目的とした団体」です。
その「北海道ザンギ連盟」には2020年に開催した「ザンギまつり」に参加していて、「日本唐揚協会」で、2011年から開催している「からあげグランプリ」で金賞を受賞したこともある、北海道ザンギ専門店「Ichi(イチ)」をご紹介します!
北海道ザンギ専門店「Ichi(イチ)」は、もともと小樽に店舗を構えていましたが札幌に移転。現在は元町と南平岸の2店舗となっています。
私が立ち寄ったのは元町店。
店内はカウンター席が5、6席とテーブル席がふたつの小さな店舗ですが、とてもキレイな整頓された店内です。
イチオシメニューとともに、からあげグランプリ金賞の賞状が飾ってありました。
店内で食事をすることもできますが、テイクアウトも可能です。
数あるメニューの中から、「極みの塩ザンギ(税別480円)」(約200g)をチョイス。
注文してから揚げてくれます。
待っていると、ザンギが揚がるジュワー!パチパチ!という音がしてきて、否が応にも食欲が刺激されてしまいます。
アツアツのザンギを受け取って、ホクホクしながら帰宅しました。
家につくと、早速試食♪
塩ザンギなので色は薄いきつね色。
大きめの皮付きで、外側はパリパリです。
味は・・・
さっぱり薄味!お肉はふわふわ柔らかです。
スパイスの香りが強い!でも辛すぎないので、子どもでも食べやすそう♪
これは、ご飯が進みます!お酒も進みますね♪
お持ち帰りで楽しめるザンギのお店
そしてもう一つ。
お持ち帰り専門店の「炎」をおすすめします。
持ち帰り専門店で、道内のイオンなどのメジャーなスーパーなどに出店しています。
近所のスーパーにもあるので「もも白ザンギ(税別450円)」(約400g)を買ってきました。
「炎」は他のザンギとはちょっと違う「塩ザンギ」が目玉で、塩ザンギの為に育てた伊達黄金鶏を使い、十一種類のスパイスを合わせた特製ダレにつけ込み48時間じっくり寝かせて熟成させて、よりやわらかく、よりジューシーになる食感を追求し、塩田で有名な兵庫県赤穂で作られるこだわりの「瀬戸内赤穂塩」と豪雪地帯として知られる北海道空知地方の「芦別川の源流」を起源とした水を使用したこだわりのザンギです。
「炎」は、「塩ザンギ」の名前で商標登録も取っています。
お店がオープンした時間に行ったため、ザンギも揚げたて♪
大ぶりのザンギがぎっしり詰まっています。
味は、甘めのタレです。肉にもしっかり味がついています。
チェーン店のため、大人にも子どもにも、家族みんなが好きな美味しい味が付けられていますね。
量も400gとたっぷりなので、一パックで十分満足できそうです。
驚いたのは肉の柔らかさ!
時間が経ってから食べた息子も「やわらか!!」と驚いたくらいです。
食べ比べてみた!
右が『炎』、左が『Ichi』のザンギ。
先ほど書いたように、『Ichi』のザンギはちょっとスパイシー。『炎』のザンギはしっかり味。
両方食べると、こっちをオカズにこっちを食べる…と、無限ループにハマってしまいそうです…。
どちらも美味しい♪
私も娘も息子も、美味しく頂きました♪
まとめ
今回は娘の一言から、北海道の「ザンギ」について調べ、作って、食べて。
子どもたちは大満足!
ザンギ一つとってみても、色々な味があり、家庭の味があり・・・。
私は、改めて「食」って大事だな、と思いました。
美味しい食べ物がたくさんある北海道に生まれて幸せ!
また、美味しいもの食べに行きたいな♪
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