札幌市内でも有数の蔵書量を誇る、「中央図書館」には、二万年も昔の人々の歴史が息づいています。
その正体は、併設された「札幌市埋蔵文化財センター」。
発掘された石器や縄文時代の土器、食べられていたものの骨など、当時の人々の生活の痕跡が眠っているのです。
埋蔵文化財センターの仕事
まずは埋蔵文化財センターというものが、どのような役割を持っているのかを確認してみましょう。
発掘調査をするためには、様々な手続きが必要となるのです。
第一に、人々の生活には欠かせない住宅や道路を作るために、工事をすることがあります。
その際は必ず、その前に話し合わなければなりません。
後に重機などで掘削し、人の手で遺構や遺物がないかを調査します。
それが、「試掘調査」です。
次に、発掘調査に移ります。
住居の跡や遺物の位置を調べ、経過を写真に記録していきます。
その後、発掘された遺物を丁寧に洗い、遺跡名・出土位置・番号などを書き込み、割れた土器や石器を復元、データ化します。
調査結果を図表や写真にまとめ、自然科学分析結果とともに報告書にします。
調査終了後、遺物を分類し収蔵します。
このような途方もない手間を掛け、当時の生活の痕跡が展示されるのです。
当時作られていたもの
当時はどのような文化があったのでしょうか。
図書館の一階、玄関を入って左側に、無料の展示スペースがあるので早速のぞいてみましょう。
まず目に入ってくるものは、ガラスケースに展示されている土偶です。
これは市内の西区で見つかったもので、縄文時代晩期(ばんき)のもののレプリカです。
この土偶は非常に人間らしく作られており、腕は付けられていないものの、滑らかな肩まで表現されています。
頭には耳や鼻も付いていて、彫られた顔は吊り目でありながら、微笑んでいるような口もあり、心なしか優しそうに感じられます。
当時は意外とグルメだった?
進んでいくと市内で発掘された石器や、縄文時代の土器、当時食べられていたものを見ることができます。
まず、土器の種類の豊富さに驚かされます。
一口に鉢形(はちがた)の土器といっても、「台付鉢形土器」「浅鉢形土器」など、名前が変わるのは興味深いです。
そして、その土器を使用して調理されていたのであろう食べ物の種類も多岐にわたり、鮭やヒラメ、ドングリや栗などが出土しています。
展示スペースの中央には当時の人々の集落がミニチュアで再現されており、たくさんの鮭を干したり、煮物を作ったり、危険を冒しながら熊を狩る様子も見られ、その食生活はバリエーション豊富だったことが伺えます。
縄文時代を体感する
このように、様々な土器で料理を食べていた人々。
そんな彼らの使用していた土器はどのようなものだったのか。
実際に触れられるスペースがあります。
ここにあるものはレプリカではありますが、どれも歴史の教科書で見るような土器ばかりです。
縄文土器なので、それぞれに縄で付けられたような模様があり、ところどころが焦げているようです。
さっそく手に取ってみましょう。
赤茶色の土器は持ち上げるとずしりと重く、表面はザラザラしています。
彫ったり縄で付けられた模様も間近で見ると丁寧で、当時の人々のこだわりも感じられますね。
このスペースには縄文時代についてのクイズに挑戦できる機械もあり、より一層、当時の生活を学べるものとなっています。
この機械では、他の地域の埋蔵文化財についての案内もしているので、見学の参考にもなります。
札幌市埋蔵文化財センター
今回は、古代の生活の一端を紹介させていただきました。
土偶の出来がよかったり、グルメな生活が送られていたりと、危険と隣り合わせでありながらも、人々の生活が豊かだったことを実感できたと思います。
グルメといえば、図書館内には『図書苑』という食堂もあり、格安で料理を食べられるので、そちらもおすすめです。
実際に食事をしてみましたが、どれも懐かしい味で美味しかったです。
図書館に併設されているということもあり、見どころ満載の場所だったので、充実して過ごすことができました。


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