電車で触れ合う北海道旅行記

仕事柄、遠方への出張が多く、あっという間に飛行機マイルが貯まっていきます。
なんとなくの横領しているような罪悪感を感じますが、それを使っての行き当たりばったり小旅行が楽しみ。

訪れた土地での移動は、時間が許す限り普通電車を利用します。
目的地まで時間はかかりますが、その分見える風景はゆっくりと流れ、思いがけない出会いもあります。
・・・・それがいいんですという旅行記。

目次

北海道へむかう

今から少し古いですが、ある年の12月。
来月に第一子の出産を控え、妻が実家に帰っているタイミングで、気が付くとマイルの期限が10日後に迫ってきていました。
ホイホイと出かけるわけもいかないのですが、これはもう黙って行くしかないと心を決め旅行雑誌を開くとそこには「北海道」。

私は九州人で、雪が降るだけでワクワクします。
北海道の雪景色を堪能できるのかと思うと、妻に申し訳ないという気持ちはすっかり忘れて、早速その次の日に出発したのです。

登別へ

千歳空港に着き、いそいそと向かったのは登別。もちろん目指すは温泉。
しんしんと降る雪を見ながらの温泉を期待し、その日も普通電車に乗ります。

千歳空港からしばらくは北海道らしい拓けた風景に包まれ、雪で白い大地はどこまでも広く、そして空も大きい。
まわりの方に申し訳ないと思いながらビールを引っ掛けながら、ゆっくり走る車窓から景色楽しみながらの旅。

苫小牧駅では、ほっぺを赤くした二人組の高校生が乗ってきました。
普段なら躊躇しますが、思わずお疲れ様と声をかけてしまい、ちょっとおしゃべり。
少しも警戒せず知らない大人なのに世間話に付き合ってくれたのは、私がのんきな旅行者に見えたから?
言葉の端々の方言が嬉しくてニヤニヤしてしまいます。
地元の人との自然な触れ合いも電車の旅の醍醐味です。

登別温泉

登別駅で降り、観光案内所で宿を手配します。
係の方に希望を伝えながら、あでもなこうでもないと宿を決める・・・これも行き当たりばったりの旅の醍醐味。

バスで登別温泉に向かいますが、旅行シーズンからちょっと外れているのかガラガラ。
ときおり乗り降りする地元の方を観察しながら、到着した宿の温泉は白濁のお湯。
登別温泉は温泉の素で体験した事があり、白濁したお湯はそのまんまですが、やっぱり本物には勝てません。
ともかく気持ち良く、滑らかでお布団に包まれるかのような優しい泉質です。

食事はバイキングで、並んでいる貝が大きくて見たこともないもの。
追加料金でカニを食べられたのですが、妻の顔が浮かび、申し訳なくてやめたことを覚えています。
まあ・・・なにも文句はいわないんですけどね。

そういえば登別、なぜかたくさんの鬼を見たような気がするのですが、あれはなんだったんでしょう。

帰路の出来事

別温泉で静かな時間を過ごし帰宅の途に着きます。
帰りもむろん普通電車、車窓から見える冬の太平洋はキラキラしていてとても美しい。

途中に寄るのは、ポロトコタン。今はリニューアルされてウポぽいとなっています。
アイヌ文化を学べる施設で、同じ電車に乗るグループが話しているのを小耳に挟み、興味が湧いたのでよってみる事にしたのです。
初めてのアイヌ文化は興味深く、お土産もたくさん買いました。

余韻に浸りながら、駅で電車を待っていると・・・なんと二時間も電車が来ない。
普通では考えられないでしょうがローカル線ではよくある事で、これぐらいはまだマシらしい・・・しまった!
ようやく来た次の電車で千歳空港に向かい、なんとか飛行機に間に合いましたがドキドキの一幕でした。

電車の旅はたのしい

北海道らしい大きな景色に包まれ、乗客の言葉も心地よく耳に残り、北海道を肌で感じられる。
出会いがあって、時に思い通りにいかず、そしてなんとかなる・・・なんとなく人生を感じませんか?
やはり旅行は電車に限ります。

※画像はイメージです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

\ コメントくださ〜い /

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次