日本では北海道にしか生息していないエゾフクロウの生態や特徴をご紹介!
またアイヌとの関係や北海道でエゾフクロウに出会えるスポットをまとめました。
エゾフクロウとは何者?
エゾフクロウは北海道の森林に生息するフクロウの一種です。フクロウ目フクロウ科フクロウ属の大型の鳥に部類されるエゾフクロウの大きさや寿命をご紹介いたします。
エゾフクロウの大きさ
- 全長 約50センチ
- 翼を広げた時の大きさ 94~110センチ
- 尾羽の長さ 22~25センチ
実は、エゾフクロウはオスよりもメスの方が体重があります。オスのエゾフクロウの体重が最大950グラムなのに対して、メスの体重は最大1300グラムもあるのです。
寿命はどれくらい?
エゾフクロウの寿命は約20年とされています。大型フクロウの中でも平均的な寿命です。
エゾフクロウの繁殖
エゾフクロウの繁殖期は春です。一度の繫殖で2〜5個の卵を産みます。産卵は木の洞に作られた巣で行われるのが一般的です。
エゾフクロウの生活を垣間見る
エゾフクロウたちの普段の生活を覗いていきます。
エゾフクロウは何を食べている?
猛禽類であるエゾフクロウの主食はネズミです。他にも小型の哺乳類や鳥類または両生類を食べて生活をしています。
待ち伏せ型の狩りをします
エゾフクロウは夜行性です。そのためほとんどの場合、夜間に狩りを行います。
エゾフクロウは「待ち伏せ型」の狩りを行っています。文字通り、獲物を待ち伏せるわけです。自分の近くにやってきた獲物を足でとらえます。鋭い爪と強い握力で獲物を仕留めるのです。
ちなみに、エゾフクロウの耳の位置は左右で異なっています。これは獲物の立てるわずかな音をより正確に聞き取るためです。土や雪の下にいる目に見えない獲物の音を聞き逃しません。非常に優れた聴覚を持っているエゾフクロウですが、視覚も抜群です。
なんと人間の100倍もの視力をもっているのです。
エゾフクロウの分布
エゾフクロウの分布は日本では北海道に限定されています。主に森林や山里、湿地、農耕地、公園などに生息しています。エゾフクロウは留鳥です。そのため年間を通して観察することが可能です。ひょっこり公園などで寛いでいることもあります。
もっと知りたい!エゾフクロウの特徴
エゾフクロウを見ているだけで癒される。そういう方も多いのではないでしょうか。エゾフクロウは全体的に白に近い薄茶色をしており、顔はハート型に縁どられていることで有名です。目はくりくりと丸く、小さなくちばしと足の黄色がよく映えます。
興味深いエゾフクロウの鳴き声
オスとメスで鳴き声が異なるのもエゾフクロウの鳴き声の特徴です。日常的な鳴き声はオスでは「ホッホ」と鳴き、メスでは「ギャー」と鳴きます。他にも囀りとして「ゴロッケホーホー」などの鳴き声を聞かせてくれます。
エゾフクロウの性格は・・・荒い?温厚?
エゾフクロウは猛禽類でありながら温厚な性格をしています。夜行性なので、昼間は木の上や穴などでじっと身をひそめています。狩りをする時以外はゆったり落ち着いた印象です。
自分よりも大きな動物や人間を怖がることはありますが、基本的にはおっとりしています。
残念ながらペットには出来ません
エゾフクロウはワシントン条約に該当します。
ワシントン条約とは「国際取引によって生存を脅かされている。または絶滅してしまう恐れのある野生動物を保護すること」を目的とした条約です。
昨今ではフクロウ(とくに小型を中心としたフクロウ)はペットとして人気を博しています。しかしエゾフクロウは上記のワシントン条約に該当する野生動物です。そのためペットとして飼育することは出来ません。
獲物を出す神様・エゾフクロウとアイヌの関係
エゾフクロウはアイヌの語源で「イソサンケカムイ」と呼ばれています。意味は獲物を出す神です。また別の呼称で「クンネレクカムイ」とも呼ばれています。夜鳴く神として守り神の意味を持ちます。
伝承では、子グマ(アイヌの人にとっての獲物)の居場所を教えてくれていたと伝えられています。アイヌの人たちが猟をする時にはエゾフクロウの鳴くところへ行っていたそうです。エゾフクロウの鳴き声に耳を傾けながら、クマを捕まえていたのですね。
エゾフクロウに会いたいならこちらがおすすめ!
北海道でエゾフクロウに会えるスポットを以下にご紹介いたします。必ず会えるというものではありませんが、過去にエゾフクロウの目撃が確認されています。
- 北海道真駒内の公園
https://sakura-paris.org/dict/ - 鶴居村
https://www.vill.tsurui.lg.jp/ - 丸山公園
https://www.sapporo.travel/spot/facility/maruyama_park/ - 札幌森林公園
https://www.sapporo.travel/spot/facility/nopporo_forest_park/
エゾフクロウの多くは森林に生息しています。また、北海道の札幌郊外でも生息が確認されています。
エゾフクロウを確実に目にしたいという方に必見です。エゾフクロウの居る動物園を3つご紹介いたします。
※2022年7月の情報です。
- 北海道円山動物園
https://www.city.sapporo.jp/zoo/098-k.html - 旭山動物園
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/index.html - 釧路市動物園
https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo/shoukai/0013.html
さいごに
何を隠そう筆者はフクロウが大好きです。
くりくりのまあるい瞳に身体の割に小さなくちばし。その可憐な容姿の裏に秘められた猛禽な一面。野生のフクロウが狩りをする姿などは見ていて圧倒されます。
今回ご紹介いたしましたのは北海道でしか会うことができないフクロウ「エゾフクロウ」です。ありとあらゆるエゾフクロウの写真を拝見しているうちに、筆者の頭はエゾフクロウたちの姿で埋まりつつあります。それくらい魅力的なエゾフクロウです。
動物園などの飼育施設でエゾフクロウと対面するのも良いでしょう。しかしどうせなら北海道の自然の中でエゾフクロウに会ってみたいものです。皆さん。北海道へ行くなら是非エゾフクロウに会ってみてください。彼らの姿に心から癒されることでしょう。
(エゾフクロウを見つけた時は彼らを驚かせてしまわないように配慮の方をお忘れなくお願いいたします。)
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
※画像はイメージです。
\ コメントくださ〜い /