カニカニパラダイス〜北海道とカニの関係

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北海道とカニの関係や意外と知られていない豆知識、北海道に生息するカニの種類と生態、北海道ならではのカニグルメをたのしくご紹介します。

目次

なぜ「北海道といったらカニ」なのか?

北海道といえば、広大な土地と資源豊かな海に育まれた鮮度抜群の食材が有名です。その中でも、ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニなどのカニ類は、味はもちろんのこと品質も高く、全国的に人気です。

北海道が「カニの代名詞」といわれているのは、オホーツク海、日本海、太平洋に囲まれた豊かな漁場があることがあげられます。漁場が多ければ多いほど、ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、花咲ガニなどといった多種多様なカニを獲ることができるのです。

北海道のカニが有名になったキッカケ

北海道のカニが全国的に広く知られるようになったのは、缶詰製造と結びついてからといわれています。
もともとカニは、鮭や鱒漁の網にかかる厄介者とされていました。

当時は鮮度が落ちやすく、保存方法もなかったため、漁師の自家消費用としてのみ利用され、網にかかったカニのほとんどは海に捨てられていました。しかし、明治37年(1904)に視察に訪れていた支庁長高瀬深索が網にかかった多くのカニを苦労して投棄する漁師たちの姿を見て、缶詰にすることを奨励します。

その翌年の明治38年(1905)に碓氷勝三郎氏が、カニを缶詰に加工して商品として流通させることに成功し、続いて1907年には和泉庄蔵氏もカニの缶詰を製品化しました。カニの缶詰は根室沿岸や千島列島の工場で製造され、その後、次第に販路が拡大していきました。

カニが漁獲の対象となったのは、缶詰製造が軌道に乗ったからというわけです。その後、水産資源としての価値が見直され、カニは北海道の代表的な海産物として現在にいたります。

北海道のカニは年間を通しておいしい

北海道では特定のシーズンに限らず、年間を通して旬のおいしいカニを味わうことができます。

寒流と暖流が育む豊かな漁場

北海道の漁場は、世界でも有数の豊かさを誇ることで知られています。北からの寒流(親潮)と南からの暖流(津軽暖流・対馬暖流)が交わる北海道の周辺海域の漁場。この潮目の影響でプランクトンをはじめとするカニの餌となる豊富な栄養が集まります。栄養が豊かな海で育ったカニは身が引き締まり、濃厚な旨味を持つようになります。

このような恵まれた漁場を、広い範囲で抱えていることが、北海道のカニが年間を通しておいしいとされている理由のひとつです。

豊富な漁場でさまざまな「カニ漁」が可能

オホーツク海、日本海、太平洋という、それぞれ異なる特性を持った広大な海に面している北海道。それぞれの海域で盛んに漁がおこなわれています。各エリアに生息するカニの種類や旬が異なるというのもカニをおいしくいただける最大の理由です。

オホーツク海の広大な漁場

流氷がもたらす豊かなプランクトンを食べて育つ毛ガニやズワイガニを狙い、カゴ漁(カゴに餌を入れて海底に沈めカニを捕獲する漁)などが盛んにおこなわれています。それぞれのカニに適した漁具や漁法が用いられています。

日本海の漁場

水深のある冷涼な海域に生息するズワイガニを漁獲するため、底曳網漁などが広くおこなわれています。また複数の漁場でズワイガニを獲るための技術が駆使されています。

太平洋の一部の漁場

比較的あたたかい海域では、タラバガニや花咲ガニなどが水揚げされています。

上記のように、北海道では特定の海域や一部ではなく、広い海域でカニ漁がおこなわれています。それぞれのエリアや特性にあったカニ漁をおこなっているため、季節ごとに異なる旬のカニを味わうことができるというわけです。

北海道を代表する「カニを使用した郷土料理」

根室地方を中心に伝わるカニを入れた味噌汁「てっぽう汁」は、花咲ガニを使用した郷土料理のひとつです。濃厚で風味豊かな味わいが特徴のこの味噌汁。具材には、カニのほかに野菜や海藻などをくわえて調理します。現在では、解凍したカニや缶詰のカニを使用して、年間を通して「てっぽう汁」を楽しむことができるので、気になる方はぜひご家庭で試してみてくださいね。

てっぽう汁はその見た目から、カニの足が鉄砲の筒にそっくりだということで「鉄砲汁」と呼ばれるようになったといいます。北海道では日常的に、このてっぽう汁を食べることはもちろん、お祭りやイベントなど特別な日にも欠かせない一品となっています。

四大カニって?

最後に北海道に生息するカニをご紹介します。北海道にはたくさんのカニが生息していますが、その中でも食として親しまれているのがこの4種類のカニです。

  • タラバガニ
  • ズワイガニ
  • 毛ガニ
  • 花咲ガニ

この4種類のカニのほかにも、北海道にはカニが生息しています。
それぞれのカニの生態と特徴をご紹介します。

毛ガニ

水深30〜200メートルの砂泥底に生息している大型のカニです。北海道沿岸、オホーツク海、アラスカ、ベーリング海などに分布しています。甲羅全体を覆う短い毛が特徴的で、小型の甲殻類、貝類などを捕食しています。
春から初夏にかけてが旬で、濃厚なカニ味噌が美味しいです。

タラバガニ

漢字で「鱈場蟹」「多羅波蟹」などと表記され、”カニの王様”と呼ばれています。10度以下の冷たい海底に生息し、北海道周辺、オホーツク海、ベーリング海などに分布しています。ヤドカリの仲間に分類されているタラバガニ。甲幅はおよそ25センチで、脚をひろげると1メートルを超える大型の甲殻類です。
冬から春、または秋にかけて旬で、食べ応え抜群。

ズワイガニ

深海に生息する大型のカニです。全体的に暗赤色をしています。水深50〜1200メートルの深海、0〜3℃の水域を好む傾向にあり、オスはメスよりも体が大きいです。
春~初夏にかけてが旬で、繊細、上品な甘さがあります。

花咲ガニ

和名の「ハナサキ」は、漁獲地である北海道根室市の地名「花咲」に由来するといわれています。近縁のタラバガニに比べると、分布する水深は200メートルと比較的浅いです。また茹でると艶やかな赤色になるのが特徴で、捕獲量も限られているため、希少価値が高いカニでもあります。
夏が旬で、濃厚、独特な風味を味わえます。

アブラガニ

主に冷たい海域に生息し、日本海、オホーツク海、ベーリング海など、タラバガニよりもやや深い海域にも分布します。とくにベーリング海北部に多く生息し、日本では北海道周辺で見られます。体色はタラバガニよりも青いことから、別名「アオガニ(青蟹)」と呼ばれることもあります。

イバラガニ

詳しいことはまだわかっていない水深200〜1000メートルの深海に生息する幻のカニです。おもに北太平洋の冷たい海域に分布し、日本では、北海道の羅臼や網走前浜などで稀に漁獲されます。深海性のため、漁獲量は非常に少なく、超レアなカニとして知られています。甲羅は丸みを帯びており、全身は硬く鋭い棘で覆われています。
この棘が「イバラ(茨)」の名前の由来です。

イチオシのカニ料理店

北海道には多くのカニ料理店が存在し、その店舗数はとても数え切れません。
これだけ多くのお店があると迷ってしまいますよね。
そこで各エリア事に、おそらく間違いないと思うカニ料理店を紹介します。

札幌エリア

北海道かに将軍 札幌本店

大きなカニの看板が目印です。タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニの食べ比べなど、様々なカニ料理を楽しむことができます。またコースの種類も豊富です。

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