SNSが普及し出会い方の選択肢が増え、価値観や共通点の多い人と出会うことが容易になった近頃です。
そんなご時世だからこそ、ちょっぴり新鮮で偶然に任せた出会いを試してみませんか。
そこで意気投合できる人と出会えたなら、人生の豊かさを感じることができるかもしれません。
一人旅のドキドキとライダーと出会い
私は、バイクを手に入れたら、広い大地を思い切り走りたい!
そんな気持ちから、北海道へのバイクツーリングを決意しました。
本州では味わえないスケールの大きな道と絶景を求めて、舞鶴から小樽へ向かうフェリーにバイクを積み込み、旅に出発したのです。
人生初の一人旅、出発前は緊張と寂しがり屋なので一人で大丈夫だろうか?と不安でいっぱいでしたが、北海道に到着するとすぐにそんな気持ちは吹き飛びました。
なぜなら、ほとんどのライダーが一人旅をしていて、乗っているバイクや泊まった宿の情報、おすすめスポット、ご飯屋さんの話題で、初対面のライダー同士でもすぐに打ち解けることができたから。
印象に残った出会い
特に印象的だったのは、稚内のライダーハウスで出会った「おっちゃん」。
彼は私より一回り上の世代でしたが、バイクの話、野球、音楽の話で意気投合し、夜遅くまで語り合いました。
不思議なことに、こうした出会いではお互いの本名や年齢、職業を聞くことはありません。自然とニックネームで呼び合いながら、旅のひとときを共有するのです。
とはいえ、旅の出会いはあっさりしたもので、翌朝には「おっちゃん」と別れを告げ、それぞれ次の目的地へと向かいました。
気の合う仲間と出会ったのに、翌日にはまた一人。その寂しさと、次なる出会いへの期待が入り混じる感覚が、一人旅の魅力の一つでもありました。
旅の終盤、思いがけない再会
稚内を出発した後、美瑛、帯広、襟裳岬、支笏湖などを巡り、旅の最終目的地である札幌へと向かいます。
札幌の安宿に到着した時、驚くことが起こりました。なんと、稚内で意気投合した「お兄さん」が、同じ宿だったのです。
お互いに驚き、再会を喜び、その夜はススキノの街を二人で徘徊。翌日はニセコや羊蹄山を一緒にツーリングし、旅の思い出を話し合う。
そして再び別れの時、名前も連絡先も知らぬまま、「またどこかで!」とだけ言い合い、それぞれの旅路へと戻っていきます。
そして一年後
北海道の旅で一人旅の魅力にすっかり取りつかれた私は、翌年は屋久島へバイク旅に出かけました。
ある安宿でくつろいでいると、見覚えのあるバイクが駐車場に入ってきました。驚くことに、そのライダーは、あの北海道で出会った「おっちゃん」。
お互いびっくりしながらも、固い握手を交わし、再会を喜びました。今度こそ名前と連絡先を交換し、それから10年以上経った今でも交流が続いています。
私の北海道ツーリング
これが私の体験した北海道ツーリングの最高の思い出です。
北海道では、本州や九州と違い、一人旅のライダーがたくさんいます。本当にたくさんです。
大自然を感じながら走るのも、もちろん素晴らしいですが、私は同じ独り者同士で世代や職業を問わなずに幅広い方々と交流できるのが、何よりの魅力に感じました。
あなたも、広大な大地をバイクで駆け抜けながら、旅ならではの素敵な出会いを体験してみませんか?
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