北海道釧路市にある釧路コールマイン(KCM)、北海道はおろか日本で唯一採炭を続けている炭坑なのはご存知でしょうか?2022年6月24日に発表されたKCMの第21期決算公告によれば、純利益として1億4624万円を計上しています。
坑道は緩い傾斜で釧路沖太平洋の海底の下に延びていて、海底より約320m下の地中で採炭が行なわれて、主に火力発電所の燃料用に年間70万トンを採炭しています。
採炭は石炭の壁を削り取る巨大なドラムカッター(切削機)で行われ、最先端の機械と技術を使っています。坑内見学の記事も発表されていますので、しかるべき筋を通せば見学も可能なのでしょう。
石炭というエネルギー資源
日本は島国であり、マグマの運動によって海に面した土地が海に沈下した場合、そこに繁茂していた樹木が炭化して石炭層ができました。そのため、日本は大陸棚に石炭層があることが多いそうです。
これら石炭層は、エネルギー資源の乏しい日本にとっては貴重なものです。どの国も、緊急事態になれば、自国のエネルギー資源を先ず自国で使用するでしょう。昨今の世界情勢はそのことを示していますが、石炭をエネルギー資源として使用するときの難点が二つあります。一つは、石炭燃焼時の二酸化炭素の排出。そして、開発途上国産の石炭との価格競争が避けられないことです。
二酸化炭素排出を抑制する技術
石炭火力発電所からの二酸化炭素排出を抑制する技術について、以下のような記事が目に留まりました。一つは、新日鐵住金株式会社釜石製鐵所の石炭火力発電所(発電出力:149MW)において木質ペレット混焼率25%の実機実証に成功したそうです。木質ペレットの混焼により二酸化炭素の排出量が大幅に削減されるよしです。
IHIにおいては、酸素燃焼技術を利用した石炭火力発電からの二酸化炭素回収システムが、大規模な二酸化炭素排出削減方法として研究開発や実証が進められているようです。
どれが本命になってゆくのかは分かりませんが、KCMの未来は明るく、北海道の工業発展にも貢献されるのではないかと思います。
※画像はイメージです。
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