留萠鉄道の遺構を巡って

今から50年程前までは、暖を取るために使われていた燃料は石炭でした。
家にも学校にも石炭ストーブが置かれ、町のあちこちには貯炭場がありました。
道内の各地には石炭を掘り出す炭鉱も存在していました。

道北の沼田町の山奥にも、今では人工湖の下に沈んでしまった浅野炭鉱と、良質な石炭を産出する昭和炭鉱がありました。
その石炭を運搬するために敷かれた路線が、留萠鉄道です。

ドラマの舞台にもなった駅がスタート地点

1999年に放送されたNHKの朝の連ドラ「すずらん」の舞台となったのは、「明日萌」と言う駅。
場所は留萌本線の現役の駅として存在する恵比島駅のところ。
建物は旧駅舎の基礎の上に作られたもので、それが現在もそのまま設置されています。
右に見えるのは、当時撮影用に木貼りされた貨車駅舎です。

駅前には、旧黒瀬旅館を改装して撮影用に使った「中村旅館」の建物があります。
観光案内所や、カフェとして使われていた事もあるようですが、今は人気(ひとけ)も無く、ひっそりと佇んでいました。

恵比島駅の裏手には、留萠鉄道の本社社屋の建物があります。

さて留萠鉄道の線路ですが、恵比島駅をスタートした後、駅の向かって右側(深川方面)に進んでから左に大きくカーブして北進。
廃線跡に並んで走る道道867号を6キロほど進むと、現在は導水管用に使われている橋台がありました。

残念ながら実物には出会えず・・・

橋を横目に進むと、温泉やキャンプ場などがあるレジャーランド「ほたるの里」に入ります。
ここには蒸気機関車クラウス15号が展示されていると言うので、とても楽しみ♪
あ、あの辺りだな。車庫のような建物があるし・・・と、近付いていくと・・・

ありゃま!!
線路の上にあるはずのクラウス15号が、無いではありませんか!!

車庫の窓から中を覗くと、確かにそこにはクラウス15号の姿が。
悔しいので、無理やり写真を撮りました。

背景が写り込んだりして、なんだかよく分からない写真になりましたが、クラウス15号の姿は確認できますよね。

しかぁ~し!!
これだとあまりに残念過ぎ、悔し過ぎなので、以前に沼田町の市街地の倉庫に置かれていた時の写真をアップ!!

帰宅してからよく調べたら、このクラウス15号の展示は、5月の上旬からだったんですね。
私が行ったのは、4月の23日。ガックリ。

この展示以外にも、ここには沼田町の炭鉱の歴史について学べる炭鉱資料館がありました。
が、2021年4月23日の時点では、コロナ感染症対策の為休館中でした。

湖底に沈んだ浅野炭鉱

さて、気を取り直して先に進みましょう。
このほたるの里を出るとすぐに、橋台の跡が現れます。
ここも導水管として使用されているようです。

更に進むと、ポロピリ湖の少し手前に、路盤の跡が現れます。

写真の中央より少し上に、右から左に雪解けが進んでいる部分があります。
そこが留萠鉄道の路盤だったところで、線路はこの後ポロピリ湖の中へ入って行きます。
この先にあった浅野炭鉱は閉山後に線路や遺構と共に、人工湖であるポロピリ湖の下に沈みました。

湖の向こうには、昭和炭鉱と最盛期には人口4000人を数えた街があったとの事。
炭鉱閉山後は無人の廃墟となり、朽ちかけたアパートの跡などが残っているそうです。

留萠鉄道とは?

現留萌本線中継駅の恵比島駅から、浅野炭鉱、昭和炭鉱を結んでいた私鉄。
炭鉱から産出された石炭の運搬を目的として運用されたが、炭鉱閉山後の1969年に営業停止。2年後の1971年に前線廃止となった。